瀬戸内海をきれいにしたい!海ゴミガールズ
瀬戸内海の海ゴミ問題に取り組む女子生徒たちがいる。学校の部活動として続けてきたゴミ拾い、ただのゴミ拾いではない。
きれいな海に、風光明媚(ふうこうめいび)な島と思いきや、島の中はゴミだらけ。この手島だけでなく、瀬戸内ではゴミ問題が深刻化している。
岡山県の山陽女子中学・高校の地歴部、通称“海ゴミガールズ”は、地元の漁師に頼み、船で瀬戸内の島を定期的に訪れている。島ではゴミを拾って、拾って、とにかく拾う。サッカーボールや、サンダル、船の救命グッズなど種類はさまざまだ。深刻な海洋汚染を引き起こすペットボトルは重点的に拾う。この日は、4人が1時間拾い続け665本を回収した。
島民は30人未満なのに、大量のゴミが発生する理由は対岸だ。岡山県の各地で発生したゴミが川をくだり、海を渡って、島の漂着ゴミになる。
拾うだけでなく、ゴミの分析も行う。ゴミに書いてある賞味期限と製造場所から発生時期を特定。この調査で、岡山のスーパーで捨てられたゴミが3日で島に流れ着くことがわかった。回収したゴミは、島の処理施設に運び、島民に現状を伝える。
手島の島民 高田正明さん「あの海岸には行くことがない。ですから非常に助かります」
高校生たちがいくら拾っても、1か月で元通りになってしまうという。そこで、海ゴミを減らす啓発活動も行う。
地歴部 高校2年の田中美有さん「関心がない人に、私たちの活動とかを知ってもらうのが、どうすればいいのかと、いま模索中です」
国内だけでなく、国際学会や海外でも啓発活動を重ね、瀬戸内の問題を伝え続けている。
山陽女子中学校・高等学校 井上貴司教諭「現場で実際に見たことや、感じたことを、言葉に乗せて発表したり、伝えるということは人の心を動かせると、それを信じてこれからも頑張っていきたい」
【the SOCIAL viewより】