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ネパール人学生インターンに密着!県と宿泊業界がタッグ「人手不足解消への取り組み」《長崎》

2025年1月27日 6:45
ネパール人学生インターンに密着!県と宿泊業界がタッグ「人手不足解消への取り組み」《長崎》

人手不足が深刻化する宿泊業界と県が、タッグを組んだ “新たな取り組み” です。

海外から来たインターンシップの学生が、おもてなしの心を学んでいます。

◆観光学ぶネパール人大学生 人手不足の解消の手助けに

年が明けた今月3日。

長崎市の稲佐山にあるホテルで客を迎える準備をしていたのは、ナカルミ・ナンダニさん 23歳。

ネパールで観光を学んでいる大学生です。

(インタシルバーマウンテン大学4年 ナカルミ・ナンダニさん)
「ゲストが箸を置くための、箸置きをセットしている」

インターンシップとして、先月15日に来日しました。

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「接客業なので、よく使う言葉は “ありがとうございます”」

人手不足が大きな課題となっている県内の宿泊業界。

県旅館ホテル生活衛生同業組合がおととし行った調査では、県内の事業者の約8割が人手不足を感じていると答えています。

(県旅館ホテル生活衛生同業組合 塚島 宏明 専務理事)
「宿泊業界は人手不足が長年の懸案。今後ますます、深刻化していくものと思われる」

人手不足の解消につなげるため、組合と県、海外の大学が連携して去年始めたのが「宿泊施設インターンシップ受入支援事業」です。

◆県が日本語教室や地域行事への参加サポート 活動費も支援

組合は海外の大学との窓口役となり、インターンシップ生を受け入れます。

県は組合の活動費の支援のほか、インターンシップ期間中の日本語教室や地域行事への参加をサポートします。

一方、今回学生を派遣しているネパールのシルバーマウンテン大学は、来日までに日本語の習得に向けた授業を行います。

組合が受け入れに必要な手続きを請け負うことや、県が事業費用を補助することで宿泊事業者の負担軽減につながります。

これまで全国で市や町など自治体ごとの連携はあったものの、県単位での連携は初めて。

1期生の9人は半年間、日本で就業体験を行います。

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「まずは日本のおもてなしを経験して、将来的に日本と日本の文化が良ければ、日本で働くことも考えている」

(県旅館ホテル生活衛生同業組合 塚島 宏明 専務理事)
「観光専門大学で学んでいる2~4年生なので、長崎のいいところをたくさん見てもらって仕事はもちろん、ここに住んでいる人たちとしっかり交流してもらって、長崎を好きになってもらうというのが一番期待しているところ」

◆学ぶのは日本独自の文化『おもてなし』

長崎市や大村市、雲仙市の宿泊施設に配属された学生たち。

ネパールの大学でもホスピタリティを学んできたそうですが…。

(指導)
「シーツが違う。大きいシーツ」

(インタライ サクヒンさん)
「ネパールで学んだことと同じなのは、窓ふき、トイレ掃除、モップ掛けなど。そのほかはネパールで学んだこととは かなり違う」

日本独自の文化『おもてなし』。

ベッドメイキングひとつとっても、シワの伸ばし方やものの置き方など、プロとしての細やかな気配りが求められます。


(ベテランの先輩 榮 啓子さん)
「言葉が通じないけど、手振り身振りで頑張って習っている。頑張ってますよ。今からもっと頑張って日本にきてからもしっかり働いてほしい」

(インターンシップ生)
「頑張ります!」


稲佐山観光ホテルに配属された2人は、食事会場の準備や配膳をメーンに担当。

今後は、日本語での接客にも挑戦していくそうです。


(稲佐山観光ホテル 飲料支配人 髙原 達雄さん)
「まじめで素直で表情が明るい。日本語を覚えるスピードも早い」

期間中は、社宅で暮らしている学生たち。

休みの日には長崎のまちを巡り、文化や風習、地域のことを学んでいます。


(シュレスタ・アーユーシャさん)
「1月1日に神社に行ったが、ネパールとは文化が全然違う。私はとても気に入っている」


この日 訪れたのは、長崎市のグラバー園。

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「(鯉は)私の腕と同じくらいの大きさ。ネパールには、こんな大きいのはいない。もっと小さい」

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「キュート!これが見たかった」

さらに 内陸の国・ネパールのナンダニさんたちにとって、憧れのひとつなのが “海” です。

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「とてもきれい。でも寒い」

日本での生活を満喫できることも、インターンシップ生にとって楽しみの一つです。

支援事業を通して、外国人人材の雇用のきっかけに…。

そして、人手不足の解消へ。

(県旅館ホテル生活衛生同業組合 塚島 宏明 専務理事)
「県内の宿泊事業者が今回の1期生の活躍を見て、外国の方と一緒に働いてみたいなと思ってもらえたら最高」

(ナカルミ・ナンダニさん(23))
「インターンシップはとてもいい機会。この業界では常に礼儀正しくあるべきだと思うが、日本ではゲストが快適に過ごせるように細心の注意を払い、ゲストに最善を尽くす。人に礼儀正しく接することは、私たちがネパールに戻ったときも心に残しておく」

最終更新日:2025年1月27日 6:45
    長崎国際テレビのニュース