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再び会見へ フジテレビ社員説明会で相次ぐ厳しい声 社内は今…【バンキシャ!】

2025年1月27日 10:24
再び会見へ フジテレビ社員説明会で相次ぐ厳しい声 社内は今…【バンキシャ!】

中居正広さんの女性トラブルをめぐる一連の問題について、23日、4時間半に及ぶ社員向けの説明会を行ったフジテレビ。27日に再び行われる会見を前に、厳しい声が続出した説明会の全容をバンキシャ!がまとめました。フジ社内の状況は…?【バンキシャ!】



24日、バンキシャ!の取材に応じてくれたのは、現在フジテレビで働く制作会社のディレクター。

フジテレビで働く 制作会社ディレクター
「CMとか差し替わっているのを目の当たりにすると、やはり他局にないことが自分の局だけで起きてしまっているので、それはちょっと不安ですね。まさかこんな事態になるとは思っていなかった」

事態が動いたのは、1月17日のフジテレビ・港社長の会見。「回答を差し控える」を繰り返したほか、テレビカメラによる撮影を認めなかったことなどに批判が起きた。

少なくとも約75社のスポンサーがCMを差し替える事態となり、女性とのトラブルを報じられた中居正広さんが、芸能界からの引退を発表した。

こうした中、23日、フジテレビが社員向けに行った説明会。そこで、港社長は…

フジテレビ 港 浩一 社長
「(会見は)失敗したと思いました。マスメディアのくせになぜカメラも入れないでやるんだと。もう本当に言われてみればその通りです」

社員に謝罪を繰り返した、港社長。

バンキシャ
「制作スタッフのモチベーションとか雰囲気とかは?」

フジテレビで働く 制作会社ディレクター
「粛々とやる人もいれば、作業があまり手についてないなという人もいる」

バンキシャ
「(木曜は)社員に向けての説明会があったが」

制作会社ディレクター
「社員の説明会ですけど、そこで出てくる話は社員じゃなくても気にはなりますよね」

社員とは別に、制作スタッフにも説明があったという。

制作会社ディレクター
「ありましたね。でも基本的にあまり深い内容はなくて、『今はこういう状況でみなさんにご心配とご迷惑をおかけしている』という話があって」

社内への対応に追われたフジテレビ。

バンキシャ!は、社員向けの説明会に注目。4時間半に及んだ説明会で経営陣と社員が交わしたやりとり、その全容が見えてきた。

フジテレビ 嘉納 修治 会長
「また元気なフジテレビにしていかなきゃいけないと思っている」

23日(木)、バンキシャ!はフジテレビへ。

バンキシャ
「フジテレビ前には、各局のカメラが集まってきています」

午後5時半から始まった、社員向けの説明会。会場は社内のスタジオ。およそ400人分の椅子が用意されたが、立ち見する社員も。オンラインでの参加も含め、全社員の9割を超える約1100人が参加したという。

嘉納会長
「まず最初に、皆様方にお詫びというか、謝らせてください」

「一連のこの事案で、大変皆様に不安、そしてまた色々業務上もそうですし、いろんなことでご迷惑を、そしてご心配もおかけしました。本当に申し訳ありません」

お詫びから始まった説明会。嘉納会長と港社長からこれまでの経緯など約35分間、説明があった。

その後、質疑応答へ。これが約3時間46分にわたり行われた。

バンキシャ!は質疑応答の内容を大きく4つにわけた。

「会見への疑念(61分58秒)」「将来への不安(45分20秒)」「中居氏の問題(37分45秒)」そして経営陣への「退陣要求(31分27秒)」

最も長かったのは「会見への疑念」をめぐるやりとり、61分58秒。

フジテレビ社員
「(17日の会見は)一般感覚が著しく欠如しているという感覚を得ました」

「これでもう、もし失敗したら本当に後戻りできないかと不安に思っています」

港社長
「(一般感覚の)著しい欠如ね。そういうのも見えてしまう場面があったことは、本当に反省しています。幸い(次の会見がある)27日まで少し時間があるので、皆さんも(前回の会見を)見てこれダメだろうと思ったと思うので、そういう意見は集約してくれたら参考にしたいと思うし、危機管理的な記者会見の専門的なアドバイザーというのもいるわけですから、そこの知恵も借りながらやっていきたいと思います」

17日の社長会見にテレビカメラを入れなかったことについては──。

フジテレビ社員
「これまで私たちは、疑念を持たれる人たちに、カメラの前で説明責任を果たすよう繰り返し求めてきた。そのテレビメディアがカメラ会見をしなかったことで、報道機関として自殺をしたと言われている。重大性をどう認識しているのか」

港社長
「ここまでになるということに考えが及んでいなかったことは、本当に本当に申し訳ないと思います。これから先どうしていけばというのは…1つ1つやっていくしか、ないんでしょうけども、まずは次の記者会見から姿勢を見せていくとか、当たり前のことやっているんだろってなるんだけど、本当に申し訳なかったと思います」

27日(月)に改めて会見を開くとしているが…

嘉納会長
「その準備の仕方も、ひょっとしたら…ひょっとしたらというか、不十分な部分も出てくるかもしれない。それは…でも、そこでやるしかないというふうには今思っていますが、最善の策を取りたいと思います」

この説明を聞いた別の社員は…

フジテレビ社員
「今の会長と社長の回答のままだと、炎上するのは確定だと思います」

説明会後に出された27日の会見の案内。テレビカメラによる撮影を認めることが明記されていた。

また、社員説明会では、経営陣との会話がかみ合わず、社員から笑い声が漏れる場面も。すぐさま、それをいさめるような社員の発言もあった。

フジテレビ社員
「先ほどから笑いが起こるのはちょっと違うかなと思っています」

時折、言葉を詰まらせながら訴えていた。

そして、45分20秒にわたったのが、「将来への不安」に関する質疑。「番組を存続させられるのか?」「家族を養っていけるのか?」などの質問が相次いだ。

フジテレビ社員
「社員の生活保障という部分で安心するために、今しゃべれることを伺いたい」

嘉納会長
「今のところ会社として蓄えがあるから大丈夫です。今のところは」

「こういう手を打った、こういう何かを始めたからって、何か月か前と同じ状況にスポンサーさんにしてもいろんな取引先にしても、すぐに戻ってくるとは思わない。ご苦労を皆さんに強いる形になっちゃう部分はあると思う。そこは本当に心苦しい部分なんだけど、皆さんの協力を得てフジテレビを、また元気なフジテレビにしていかなきゃいけないと思っているんです。そこはお金の面については、当座はご心配なくと申し上げたい」



では、スポンサー企業はCMの再開についてどう考えているのか。

バンキシャ!は、CMを差し替えるなどの対応をとった企業にアンケートを実施。34社から回答を得た。

まず、再開する時期については…

日本生命
「現時点で具体的な再開基準は決めていません」

34社すべてが「まだ決めていない」と回答。では、再開の条件については。

JR東日本
「事案の重大性も考慮し事実がはっきりするまでいったん放送を見合わせる考えである」

アコム
「第三者委員会の調査結果を踏まえて判断する」

34社中、半数以上の19社が「今後の事実関係の解明」や「調査結果を踏まえて判断する」と回答。フジテレビは、第三者委員会による調査結果の公表は「3月末めど」としている。

広告・マーケティングの専門家は、フジテレビは、さらに厳しい状況に直面する可能性があると指摘する。

広告・マーケティングが専門 桜美林大学 西山 守 准教授
「問題なのは4月以降です。3月末まで調査結果が出ないとなってくると、その間契約ができないとなるので、4月から9月までの半年間の番組提供(CM)がごっそり落ちていく可能性があります」

また、社員向けの説明会では中居氏の問題への対応についても40分近く質疑が行われた。

フジテレビ社員
「なぜ1年半放置されていたのか。あり得ない。ガバナンスの不全、そこなんですよ」

経営陣の退陣に関する質疑もあわせて30分以上におよび、退陣を求める発言があると拍手が起きた。

フジテレビ社員
「もう終わりにしませんか、今日この場で。社長会長、本当に。はっきり言ってください。それだけ言ってくれれば終わるんです」

嘉納会長
「あの…あのよろしいですか?今回の問題自体、非常に重く当然受け止めています。そして経営責任もあると正直思っています」

フジテレビは27日、記者会見の前に臨時の取締役会を開き、今後の対応を協議するとみられている。

*1月26日放送『真相報道バンキシャ!』より

最終更新日:2025年1月27日 10:24