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「大阪都構想」否決 各陣営の反応

2020年11月2日 1:06
「大阪都構想」否決 各陣営の反応

「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は、反対多数で否決されました。各陣営の反応は次の通り。

大阪維新の会代表・松井一郎市長「まず、今回、この住民投票に参加いただいた大阪市民のすべての皆さんに、御礼を申し上げたい。誠にありがとうございました。これは、まさに大阪市民の皆さんの民意です。この民意をしっかり受け止めまして、今後も大阪が是非よくなるように。今は僕も市長ですから、大阪市の発展に全力を尽くしたい。敗因については、僕の力不足です。力及ばずということです。これだけ大きな戦いを2度挑みました。その間、僕がずっと中心となってやってきたわけです。2度負けていますので、これは自分自身の政治家としての力不足に尽きる。僕自身、政治家としては、けじめはつけなくてはなりません。市長の任期をもって政治家としての任期は終了といたします」

大阪維新の会代表代行・吉村洋文府知事「この大阪市民の皆さんの判断を、僕は政治家として、率直に受け止めようと思っています。なので、僕自身が大阪都構想に挑戦することはありません」

自民党大阪市議団・北野妙子幹事長「この結果は、市民の半数が賛成、市民の半数が反対ということで、前回と同様、僅差で決まったということにつきましては、やっぱりこのような事柄を選ぶ住民投票が5年のうちに2回もあること自体が、あってはならないことだと感じている。この10年間にわたって、対立の構図を持ちながら進めて来たことを、やはり話し合いによって解決するべく、しっかりやっていきたい。まずもって今回のところは、今までの対立をおさめていただきたいと考えている」

この結果に大阪市民は─。

大阪市民「もし成立してたらメリットが一切わからないので、メリットがわかるようにしてたら賛成されたと思うが、正直自分は反対派だったので、納得の結果と思う」

大阪市民「都になって何が良いとかが、あまりなかったので、妥当だと思う」

大阪市民「僕は都構想賛成なので。基本的には何かが変わらないと」

大阪府民「やっぱり保守的な考えの人が多いのかなと思う。一度変えてみたらどうかなという気はしていたが」

     ◇

大阪都構想・賛成派の大阪維新の会と公明党が会見を行っていた会場からお伝えします。会見に出席していた両党の幹部らは口をそろえて、「やりきった」と話しましたが、時折、悔しそうな表情も浮かべていました。

松井代表は、大阪市長の任期をまっとうして、政界を引退すると述べたほか、吉村代表代行は、自身の大阪府知事の任期中には都構想には再度挑戦することはないと話しました。

維新の1丁目1番地の政策である都構想が2度にわたって反対多数となり、前回の橋下徹前代表に続き、再び党のトップが政界引退に追い込まれた形で、維新の政党としての今後の方向性に影響が出るのは、必至です。

前回の住民投票では都構想に反対し、今回、賛成に転じた公明党と維新との関係にも影響が出る可能性がありますが、会見で松井代表は、今後の国政選挙などで公明党に対抗馬を擁立するかどうかとの質問には「ありません」と答えました。

2度目の住民投票でも再び大阪市を残すという判断になりましたが、少子高齢化など多くの問題を抱える中、今後、大阪市がどのように成長していくのか、依然として課題が突きつけられています。