iPS細胞で心不全治療の治験 阪大が申請
iPS細胞を使って心不全を治療する世界初の治験について、大阪大学が、審査機関に申請したことが分かった。
大阪大学の澤芳樹教授のチームはiPS細胞から作った心臓の筋肉細胞のシートを心不全の患者の心臓に貼り付け心臓の機能を回復させる研究を進めている。澤教授によると治療の安全性と有効性を調べる治験について、厚生労働省所管の医薬品医療機器総合機構(=PMDA)に申請したという。
国は、去年5月、この治療の臨床研究を承認したが、翌月に起きた大阪北部地震で阪大の細胞培養施設が被害を受け、当初の実施予定から遅れていた。
そこで、阪大は、より早く実用化できる治験の申請を行ったもの。iPS細胞を使った世界初の心臓手術は、早ければ来年1月にも行われる。