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紅葉シーズン本番 台風19号の影響で…

2019年11月5日 19:34
紅葉シーズン本番 台風19号の影響で…

秋も深まり、関東でも紅葉シーズンが本番を迎えようとしている。しかし今年は、多くの紅葉の名所が台風19号で大打撃を受けている。箱根のある旅館は温泉が止まり、今も営業できない状態が続いている。

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目の前いっぱいに広がる秋一色の景色。今まさに紅葉が見頃を迎えている栃木県日光市。1年に1度、この季節だけの美しさに、訪れた観光客の誰もが、写真撮影に夢中になっている。

今年の秋は暖かい日が続き、全国的に見頃が遅めで、長く紅葉を楽しめるうれしい秋になるはずだった。

ところが、5日、日光の紅葉の名所のひとつ、「戦場ヶ原」の周辺を歩いてみると、橋の手前に立ち入り禁止のロープが張られ、通行止めになっていた。その理由は子供でもすぐに気が付く。

東京からの観光客「なんか台風19号でさ、ぼろぼろになって、歩くとなんか落ちちゃうんじゃない」

先月12日に関東地方を直撃した台風19号の影響だ。遊歩道は大雨で流されるなど、50か所以上が被害を受け、復旧が追いついていない。

環境省・日光国立公園管理事務所 中川春菜さん「こんなに(被害が)大規模なのは初めてです」

かき入れ時の紅葉シーズンに観光客が減少するなど、大きな影響が出ているという。

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そして台風19号の影響は、関東有数のこの観光地にも出ている。

赤や黄色に色づいた山の中をゆっくりと走る列車。神奈川県の箱根登山鉄道は、車窓越しに紅葉を眺めることができる人気の観光スポット。

しかし、台風から3週間がたっても、川には大木が横倒しになっていて、線路は崩落したままになっている。

箱根町では、観測史上最大の大雨の影響が長引いている。

仙石原近くにある温泉旅館。源泉かけ流しのにごり湯を目当てに、例年紅葉の時期には多くの予約が入るというが、浴槽は3週間近く空っぽのまま。一度も営業ができていない。

支配人「(台風19号の)土砂崩れで温泉管が流れまして、今現在は温泉が止まっている状態です」

箱根町では、同様に温泉の供給がストップした宿泊施設は全体のおよそ4割と、危機的な状況の上、追い打ちとばかりに、客を運ぶ電車も運休と厳しい状況になっている。

町は代行バスを運行するなど、観光客の減少を食い止める努力をしているが、紅葉シーズンを迎えるまでに温泉の復旧を間に合わせるメドはたっていないという。

支配人「不安ですね。温泉管がもうない状態なので、どこから(温泉を)引くか」

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埼玉県を代表する景勝地のひとつ、「嵐山渓谷」。東京から車で1時間あまりでたどり着く“穴場的な”紅葉スポットだが、この場所も台風の被害が深刻なものになっている。

川が一気に増水し、今も周囲には流木やゴミが散乱したまま。今月16日からは、「紅葉まつり」を予定していたものの、安全を考慮し、中止を決定した。

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いよいよ迎える紅葉シーズン。台風の影響が各地で広がりを見せている。

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