ハトやムクドリのフン害…新たな対策とは?
日中、駅の手すりを埋め尽くすハト。そして、日が落ちるころには、ムクドリが群れをなしてやってくる。多くの人が利用する駅にフンをまきちらす困った鳥たちに、行政は新たな対策に乗り出した。
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整列するように手すりに並んだハト。地面にも居座り、近づいても逃げる様子がない。さらに、夕方になると、無数のムクドリが集まり、辺りにはけたたましい鳴き声が響いていた。
ハトやムクドリが群がったのは、神奈川県横浜市の戸塚駅前。多い日には100羽を超えるハトやムクドリがエサやねぐらを求めてやってくるという。そのため、駅前では“ある問題”が起きていた。
駅の利用者「衛生面もあるので、子ども歩かせるので下が汚いのは気になるなと」「ベンチに座ろうとしても、ハトのフンがあるんで。掃除する人も大変だなと思いましたね」
問題となったのは“フン”。実際に駅前には至るところにフンの跡があった。多くの人が利用する階段の手すりにも、その汚れは残ったままになっていた。そこで、駅前を管理する戸塚土木事務所では、今年9月からフン害を解消するため、新たな対策に乗り出している。それは、タカやミミズクによる追い払い作戦だ。
ふくろうカフェ福来楼本牧店・千野力店長「襲わせて、危険を感じてもらって、追い払い作業をします。(追い払いを)繰り返すことによって、ここが襲われる場所だと、命の危険だんだん感じてきて」
横浜市内の業者に委託し、週に1回、“天敵”である猛きん類で威嚇することで、駅前に近寄りづらくするという。
夕方になると、今度はムクドリの群れがやってきた。こちらもミミズクなどで威嚇することで、広場に近づくムクドリの数は減ってきたというが、それでも上空にはまだ多くのムクドリがいた。
ふくろうカフェ福来楼本牧店・千野力店長「上の方に待機しているムクドリたちをどうしていこうかなという対策ですかね。それが今後の課題でもある。安全第一でやっていこうかなと思います。生き物相手ですので、状況見ながらやっていかないと難しい」
ミミズクが届かない場所にいるムクドリにどう対応するかが、今後の課題だという。
タカなどを使った作戦は来月まで実施予定。戸塚土木事務所では、ハトなどにエサを与えないよう呼びかけるなど、フン害解消を進めている。