障害者も一緒に楽しめる「21席の映画館」
「シネマ・チュプキ・タバタ」は、21席だけの小さな映画館。ここでは、聴覚に障害がある人も楽しめるように、上映する映画にはすべて字幕がついています。
目が不自由な人は、音声ガイドで映画をイメージできます。セリフが出てくるまで、サイレンやBGMの音だけが聞こえるシーンに音声ガイドが付くと――
音声ガイド「レスキューモービルの中から七色のライトが光り、コンテナが登場。青い髪の半裸の男が出てくる」
このように映像をイメージすることができます。劇中に登場する声優が、音声ガイドを担当するなど、健常者も一緒に楽しめます。
実は、この映画「プロメア」の音声ガイドは、映画館スタッフが制作したもの。音声ガイドがない映画はすべて一から制作しているといいます。
“映像”を文字にして、セリフと重ならないように言葉を配置します。自身で録音しながら、タイミングや文言を何度も調整。世界観にあった表現が難しいといいます。
音響機材にこだわり、前後左右にスピーカーを設置。よりよい音質で楽しむことができ、聴覚に障害がある人も、振動で映画をより体感できます。
車椅子で移動できるバリアフリー仕様の館内。人が大勢いる場所が苦手な子どものための親子鑑賞室など、多様なニーズに応えるユニバーサル映画館です。
聴覚障害の来場者「障害者や他の人も含めて、一緒に楽しめる映画館。いいところだと思いました」
和田支配人「ユニバーサルっていう意味は“どんな方も”っていう意味であって、障害者の方のみって思われてしまうと、ちょっと違った意味になってしまうかなと。ぜひ一般の方も当たり前に足を運んでいただけるような場になったらいいと思う」
【the SOCIAL viewより】