「賽銭箱にお米を入れないで」神社が“注意書き” お米を入れるのは…
「神社めぐりが好き」だという男性がSNSに投稿した写真が、話題になっています。鳥取県にある神社で撮影された1枚で「賽銭箱の中にお米を入れないで下さい」との注意書きが写っています。なぜ、さい銭箱にお米を入れる人がいるのか、また、なぜ困るのでしょうか。
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鳥取・北栄町にある高江神社を訪ねると、さい銭箱の上には例の注意書きがありました。その数、6か所です。
高江神社 梅津幾雄環境部長
「お年寄りのお母さんが(米を)入れられているのは見たことがあります」
高齢の参拝者を中心に、賽銭箱にお米を入れる人がいたといいます。実際にさい銭箱のなかには、小銭に紛れた米粒が入っていました。実はこのお米で困ったことが起きています。
高江神社 梅津幾雄環境部長
「米が入っててなかで発酵してそれで腐りが出る。(さい銭箱が)傷んでくるというかっこうです」
屋外に設置しているため、お米が雨にぬれて、さい銭箱が傷むといいます。なぜ、さい銭箱にお米を入れる人がいるのでしょうか。
別の神社の宮司にも話を聞きました。
諏訪神社 後藤正建宮司
「(日本は)農業の国とも言われとるんだけど、お米がお金の代わりをしとったわけです」
江戸時代までは、お金ではなくお米が税金の代わりとして使われていました。また、「お米を供える文化があったため、高齢者がさい銭箱に入れたのではないか」と話します。
神社では引き続き、さい銭箱にお米を入れないよう、参拝者に注意を呼びかけています。