藤井八冠に質問「なぜこんなに強いのですか?」 “長考”はさみ出した答えは… 快挙から一夜明け会見
将棋界の八大タイトル独占を達成した藤井聡太八冠が一夜明け会見に臨みました。記者からは「どうして藤井さんだけ、こんなに勝ち続けることができるのか」という質問も。藤井八冠は“長考”をはさみながら答えました。
◇◇◇
前人未到の快挙から一夜明け、12日午前9時頃、藤井聡太八冠(21)は紺のスーツで会見場に姿をみせました。
お祝いの花束が贈呈され、詰めかけた大勢の報道陣のカメラに、はにかんだ笑顔で目線を送る藤井八冠。「八冠獲得ということで、両手で八の数字を」というリクエストにも応えました。
将棋界で史上初となる八大タイトル独占。記者から“昨晩はどのようにすごしたか”聞かれると――
藤井聡太八冠
「終局も比較的遅かったので、部屋に戻った後に軽く対局を振り返ってという感じでした。軽くと言ってもいろいろ考えてしまったところもあったが、それなりに普段通りに眠れたかなとは思います」
◇◇◇
11日午前9時に始まった王座戦第4局。相手は将棋の研究仲間でもある永瀬拓矢王座(31)でした。
お互いに持ち時間がなくなる「1分将棋」の熱戦となった末…対局開始から12時間がたった11日午後9時ごろ、永瀬王座が投了。藤井八冠誕生の瞬間を迎えました。
◇◇◇
――八冠の感慨や重みは
藤井聡太八冠
「今回の王座戦でも八冠に挑戦できるというのは、すごく貴重な機会かなと思っていましたし、それを実現できたのもまだまだ、なかなか実感がわかないというのが正直なところではあるんですけど、うれしい気持ちとともに、これまで以上に将棋の内容であったり、そういったところでも高いレベルのものが要求されるかなと思っています」
――師匠や家族から連絡は
藤井聡太八冠
「家族からは『おめでとう』というのをもらいました。師匠はお忙しいかと思うので、まだ特にこちらには連絡はないんですけど、こちらの方から報告をできればと思います」
――八冠を達成した自分自身へのご褒美は
藤井聡太八冠
「私自身は勝った時に何かご褒美をということはあまり考えていなくて、何というかむしろ勝った時も負けた時も変わらずモチベーションを保つということが大事なので、負けた時にどう気分をよくするかということを意識していて、なので今回も何かご褒美をということはなくて、王座戦をしっかり振り返ってまた、前に進んでいけたらと思っています」
史上最年少14歳2か月でプロ入りし、7年。八冠達成の道のりを振り返り…
藤井聡太八冠
「デビューからという点でいうと、タイトルに初めて挑戦するまではある程度の時間がかかったとは思うが、それ以降のタイトル戦で、自分の実力以上の結果が出ているかなというのが正直なところで、これからはやはり、結果に見合うだけの実力を求められると思う」
「まだまだ伸びしろは、改善の余地は本当に多いかなと思っているが、10代の頃と違って何か意識的に取り組んでいかないと、やはり棋力を伸ばしていくのが難しくなってきている。どうすればより実力を高めていけるのかしっかり考えていきたい」
会見では、根本的に気になる質問もありました。
――どうして藤井さんだけこんなに勝ち続けることができるのでしょうか。どうしてこんなに強いのでしょうか。
藤井八冠は、11日の対局でもあった「長考」をはさみながら…
藤井聡太八冠
「そうですね、うーん…」
「そのことについてやはり、幸運だったのかなって思っています。本当に運というのはやはり、どちらに出ることもあるので、もっと実力が必要だなと感じることが多いシリーズだったと思っています」
――ピンチの場面で心がけていること
藤井聡太八冠
「局面が苦しい時、そのまま自然に進めてもさらに苦しくなってしまうので、なるべく相手玉に少しでも迫るかたちを作って、なんとか複雑にできればということを考えて指していました」
1996年2月に七大タイトルを独占した羽生善治さんは約半年間、七冠を維持しました。八冠をどの程度、維持したいか目標を聞かれると…。
藤井聡太八冠
「目標ということは全く考えてはいないが、今も竜王戦も始まっていますし、これからの番勝負をできる限りよい内容のものにしたい」
――八冠制覇で追われる立場になった。これまでと戦い方は変わるか
藤井聡太八冠
「将棋は盤を挟んでしまえば立場の違いなども全くないので、その点はこれまでと変わらない気持ちでいいのかなと思っている」
◇◇◇
前人未到の快挙から一夜明け、12日午前9時頃、藤井聡太八冠(21)は紺のスーツで会見場に姿をみせました。
お祝いの花束が贈呈され、詰めかけた大勢の報道陣のカメラに、はにかんだ笑顔で目線を送る藤井八冠。「八冠獲得ということで、両手で八の数字を」というリクエストにも応えました。
将棋界で史上初となる八大タイトル独占。記者から“昨晩はどのようにすごしたか”聞かれると――
藤井聡太八冠
「終局も比較的遅かったので、部屋に戻った後に軽く対局を振り返ってという感じでした。軽くと言ってもいろいろ考えてしまったところもあったが、それなりに普段通りに眠れたかなとは思います」
◇◇◇
11日午前9時に始まった王座戦第4局。相手は将棋の研究仲間でもある永瀬拓矢王座(31)でした。
お互いに持ち時間がなくなる「1分将棋」の熱戦となった末…対局開始から12時間がたった11日午後9時ごろ、永瀬王座が投了。藤井八冠誕生の瞬間を迎えました。
◇◇◇
――八冠の感慨や重みは
藤井聡太八冠
「今回の王座戦でも八冠に挑戦できるというのは、すごく貴重な機会かなと思っていましたし、それを実現できたのもまだまだ、なかなか実感がわかないというのが正直なところではあるんですけど、うれしい気持ちとともに、これまで以上に将棋の内容であったり、そういったところでも高いレベルのものが要求されるかなと思っています」
――師匠や家族から連絡は
藤井聡太八冠
「家族からは『おめでとう』というのをもらいました。師匠はお忙しいかと思うので、まだ特にこちらには連絡はないんですけど、こちらの方から報告をできればと思います」
――八冠を達成した自分自身へのご褒美は
藤井聡太八冠
「私自身は勝った時に何かご褒美をということはあまり考えていなくて、何というかむしろ勝った時も負けた時も変わらずモチベーションを保つということが大事なので、負けた時にどう気分をよくするかということを意識していて、なので今回も何かご褒美をということはなくて、王座戦をしっかり振り返ってまた、前に進んでいけたらと思っています」
史上最年少14歳2か月でプロ入りし、7年。八冠達成の道のりを振り返り…
藤井聡太八冠
「デビューからという点でいうと、タイトルに初めて挑戦するまではある程度の時間がかかったとは思うが、それ以降のタイトル戦で、自分の実力以上の結果が出ているかなというのが正直なところで、これからはやはり、結果に見合うだけの実力を求められると思う」
「まだまだ伸びしろは、改善の余地は本当に多いかなと思っているが、10代の頃と違って何か意識的に取り組んでいかないと、やはり棋力を伸ばしていくのが難しくなってきている。どうすればより実力を高めていけるのかしっかり考えていきたい」
会見では、根本的に気になる質問もありました。
――どうして藤井さんだけこんなに勝ち続けることができるのでしょうか。どうしてこんなに強いのでしょうか。
藤井八冠は、11日の対局でもあった「長考」をはさみながら…
藤井聡太八冠
「そうですね、うーん…」
「そのことについてやはり、幸運だったのかなって思っています。本当に運というのはやはり、どちらに出ることもあるので、もっと実力が必要だなと感じることが多いシリーズだったと思っています」
――ピンチの場面で心がけていること
藤井聡太八冠
「局面が苦しい時、そのまま自然に進めてもさらに苦しくなってしまうので、なるべく相手玉に少しでも迫るかたちを作って、なんとか複雑にできればということを考えて指していました」
1996年2月に七大タイトルを独占した羽生善治さんは約半年間、七冠を維持しました。八冠をどの程度、維持したいか目標を聞かれると…。
藤井聡太八冠
「目標ということは全く考えてはいないが、今も竜王戦も始まっていますし、これからの番勝負をできる限りよい内容のものにしたい」
――八冠制覇で追われる立場になった。これまでと戦い方は変わるか
藤井聡太八冠
「将棋は盤を挟んでしまえば立場の違いなども全くないので、その点はこれまでと変わらない気持ちでいいのかなと思っている」