「お召し列車」の専用機、鉄道博物館で展示 鉄道ファンが往年の活躍を懐かしむ
天皇皇后のための特別列車「お召し列車」をひくなど昭和から平成にかけて活躍した貴重な電気機関車が、30日から、さいたま市の鉄道博物館で展示されています。
EF58形61号電気機関車は1953年、お召し列車の専用機として製造され、「ゴハチのロクイチ」「ロイヤルエンジン」の愛称で親しまれたのち、2008年に引退しました。
引退後も大切に保管されてきたという特別な機関車だけに、製造から70年近くたった今もその輝きは色あせていません。つやが出るほど磨き上げられたボディーに側面まで巻かれたステンレス製の飾り帯は特別な機関車の証しです。
昭和天皇が日本各地の行事に出かけた際の専用の特別車両をけん引したほか、天皇皇后両陛下時代の上皇ご夫妻がヨーロッパの王族を国賓として迎えられた際の「小旅行」にも使われ、国旗を掲げて先頭に立つ姿は多くの人々を魅了しました。
この日は公開を待ちわびた鉄道ファンが往年の活躍を懐かしみながら、盛んにカメラのシャッターを切っていました。
展示を見に来たファン「ちょっと泣きそうですね。あの時の輝きのままです」
鉄道博物館が新たな展示車両を迎えるのは4年ぶりだということです。