コロナ“後遺症” 約3割の患者に1年後も症状
新型コロナウイルスの感染者のいわゆる後遺症の症状について、慶応大学などの厚生労働省の研究班が、追跡調査を行った結果、およそ3割の患者に、1年後も、何らかの後遺症の症状があることがわかりました。
調査は、2020年1月から去年2月までに新型コロナウイルスに感染して入院した18歳以上の患者およそ1000人を対象に行われました。
この結果、診断されてから1年後の後遺症の症状について、回答のあった724人のうち、およそ3割の人で、何らかの後遺症の症状があることがわかりました。
新型コロナウイルスに感染した際に酸素投与が必要となった中等症2から重症だった患者のうち、後遺症があった割合は36.1%、酸素投与の必要がなかった軽症から中等症1の患者では、後遺症があった割合は31.8%で、酸素投与を必要とした患者の方が後遺症が残る割合が高かったということです。
また、1年後にもみられた症状で最も多かったのは、「疲労感・けん怠感」で13%、ついで「呼吸困難」が9%、「筋力低下」「集中力低下」がいずれも8%、「睡眠障害」「記憶障害」がいずれも7%などとなっています。