水泳授業に遅れた罰で…プールサイドを裸足で走らせ、生徒ら“やけど” 熊本・人吉市
熊本県人吉市の中学校で、水泳の授業に遅れた罰として、教諭が生徒にプールサイドを走るよう指示しました。この日、最高気温は34℃を超えていて、足の裏にやけどを負った生徒もいたということです。
水泳の授業中、生徒がやけどをしたのは熊本県人吉市の中学校です。
最高気温が34.2℃となった今月19日の午前、学校によると、授業に一部の生徒が遅れたといいます。
すると、男性体育教諭は“連帯責任”だとして、見学者を含む生徒26人に25メートルのプールサイドを5周、走るよう指示したというのです。
全員、裸足だったという生徒たち。教諭は、通常の準備体操として、さらに2周走らせたといいます。
生徒たちが不調を訴えたのは、授業が終わった後でした。十数人が保健室を訪れて治療を受け、訪れていない生徒も含め、21人に足の裏の水ぶくれなど何らかの症状が見られたということです。
このうち5人が医療機関を受診し、1人は翌日(20日)に開催された県の体育大会の出場を棄権する事態に。
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真夏日のプールサイド、どれほど熱くなっていたのでしょうか─。
東京・北区の小学校でプールを借りて温度を調べてみました。(※生徒がケガをした学校ではありません)
午後3時すぎ、都心の気温は34.1℃。サーモカメラでプールサイドの温度を見てみると、プールは温度が低いことを示す青色であるのに対し、プールサイドは高温の赤や白を示していることが確認できます。
温度を測ってみると、気温より10℃以上高い46.1℃でした。
記者(東京・北区、午後3時すぎ)
「プールサイドの下を触ってみると、かなり熱いですね」
この学校では、プールサイドにバケツで水をまくなどの対策を取っているほか…
第四岩淵小学校 清水双葉教諭
「実際に教員が素足で歩いてみて、温度が大丈夫かどうか確認しています」
この学校のプールサイドの材質は、人吉市のものとは違いますが、人吉市のプールサイドでも温度が高くなっていたとみられます。
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今回、罰としてプールサイドを走らせる指導をした男性教諭は、学校の聞き取りに対し、「状況判断が甘かった。子どもにケガをさせて大変申し訳ない」と話しているということです。
学校は今月21日、クラスを対象に保護者説明会を開いて、経緯を説明し謝罪。校長は、「二度と繰り返さないよう学校改善に努める」としています。