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ゴミの“新常識”…ピザの箱は「可燃?」「不燃?」「資源?」SNSで話題に 自治体ルールも次々に変化

2022年11月9日 21:58
ゴミの“新常識”…ピザの箱は「可燃?」「不燃?」「資源?」SNSで話題に 自治体ルールも次々に変化

大掃除にも、日々のお掃除にも役立つ、意外と知らない「ゴミ出しの新常識」をご紹介します。

◇分別…あの箱はどっち?
◇“ゴミ”で8万いいね
◇清掃員を困らせるモノ

以上の3点について詳しくお伝えします。

■8万2000「いいね」 ゴミのツイート

最近、話題になったゴミの話ですが、とある現役のゴミの清掃員が「よくダンボールに混じってピザの箱が出されています」とツイートして、8万2000件の「いいね」がつきました。

問題はこの「ピザの箱」。この分別ですが、みなさんは、「可燃ゴミ」なのか、「不燃ゴミ」なのか、「資源」なのか、いったいどれだと思いますか?

正解は、「可燃ゴミ」。ピザの箱は、どうしても油がついているので、基本的には「資源」として再生することはできないということです。ただ、お住まいの自治体によっては、取材した限りではかなりレアですが、「多少の油であれば、ちゃんと拭き取ってきれいにすれば、古紙として、『資源』としてもOK」という可能性もあるので、自治体のルールをあらためてよく確認してみてください。

この投稿をしたのが、お笑い芸人で、現役のゴミ清掃員でもある「マシンガンズ」の滝沢秀一さんです。滝沢さんは、ツイッターなどで、「#ゴミ清掃員の日常」というハッシュタグをつけて、日々迷ってしまうゴミ出しのルールとかマナーを、非常にわかりやすく教えてくれています。滝沢さんは、実は環境省の「サステナビリティ広報大使」の第一号を務めていらっしゃいます。

■ピザの箱“かんたん”処理 そのコツは…

「ピザの箱」については、原則として可燃ゴミで捨てるということを確認しました。ただ、ゴミ袋に入れようとすると、ものすごくかさばってしまいます。

滝沢さんは、ピザの箱の捨て方も教えてくれています。「ピザの箱は水に浸すと捨てやすくなります」「潰してボールにします。その後、ベランダで放置。乾いたら、可燃ゴミに入れるとスペースを取らず快適です」とSNSに投稿していました。

大手ピザチェーンも、これについては動画をツイートしています。「株式会社ドミノ・ピザ ジャパン」が投稿した動画では、“洗い物のついでに”ピザの箱を洗面台の下に敷いておく。

そして、洗い終わった後、勝手に水を吸い込んで柔らかくなっているので、終わったころには小さく折りたためるといいます。それで一塊にして、そして、日当たりの良いところ、風通しの良いところで最後は乾かします。

「可燃ゴミ」は、そもそもぬれていると焼却炉に負担をかけるので、しっかりと乾かすことが肝心ですが、ぬらしたピザの箱は放置しておくだけでも結構乾くということです。しかも軽くなる、かさばらないといった様々なメリットがあります。

滝沢さんと話してみたところ、「ピザの箱をダンボールとして出してしまう人は実際多いけど、実際のところ、『悪気は無い』のでは」と指摘していました。どういうことかというと、「『ダンボールのリサイクルには協力しよう』というつもりがあるから混ざってしまう。なのに、ルールがわからないから、結果として混ざってしまって良くないな、ということになる」と話していました。

滝沢さんは繰り返し同じ発信をしていますが、同じ内容を発信するのは、「1回でも気にとめてくだされば、2回目にはそれを思い出してくれるのではないか」と期待を込めてやっているといいます。

■ゴミ捨てルール 自治体も次々“変化”

ほかにも、分別を迷ってしまうモノがあります。自治体のルールも時によって次々と変わることがあります。

実は、今年4月に「プラスチック資源循環法」という新しい法律が施行されまして、これをきっかけに、自治体でも新たな対応をしているところが増えています。

最近では、東京都北区で先月から、これまで「可燃ゴミ」として収集してきたお菓子の袋やカップ麺の容器などのプラスチックについては、「資源ゴミ」としての回収に変わりました。

また、地域によって回収方法が変わるため、引っ越した先でよく確認しなければならないケースもあるだろうと思います。

例えば、大掃除で出るかもしれない「ふとん」です。大きいままではなく、仮に小さく刻んでゴミ袋に入れた場合、これは可燃ゴミになるのか、また、粗大ゴミになるのでしょうか。

この対応は、自治体によって変わってきます。例えば、東京都武蔵野市では、市が指定する有料のゴミ袋に収まっており、ゴミ袋を縛っていれば、「可燃ゴミ」として回収してくれます。

一方、東京都港区では、細かく刻んでも、「ふとんはふとん」ということで「粗大ゴミ」にります。元の大きさで、約30センチを超えるモノは、解体や分解をしたとしても「粗大ゴミ」になるといいます。ふとんに関しては、「小さくしても中の綿や羽毛などの処理に手間がかかるので、むしろ切らないでほしい」とのことです。

   ◇

これからの時期、大掃除をして「年末のうちに捨てたい」ということで、ごちゃ混ぜに捨てる人が多いそうです。ただ、ごちゃ混ぜにして捨ててしまうと清掃員の人が大変になってしまいます。

私たちもこのルールをきちんと守って、わからない時は問い合わせること。問い合わせについては、「『ルールを守りたい』と聞く分には、みなさんは歓迎して聞いてくれ、親切に答えてくれますよ」と滝沢さんは話していました。

(2022年11月9日午後4時半ごろ放送 news every.「知りたいッ!」より)