×

今年から変更点も…大雨警戒レベルを解説

2020年6月8日 5:21
今年から変更点も…大雨警戒レベルを解説

今年も大雨に警戒が必要な季節がやってきた。大雨の時、どう行動するべきかを示す去年から導入された5段階の『大雨警戒レベル』。今年から変わった点を中心に再確認する。

下から順に警戒レベルが上がり、一番上は『レベル5』。大雨特別警報などがこれに相当するが、この時点ではすでに災害が発生していて「命の危険」がある状況。そこで重要になるのが、上から2段目の『レベル4』だ。この段階で自治体は「避難勧告」や「避難指示」を出す。つまり『レベル4』のうちに逃げることが命を守る上で重要になる。

ただ、この『レベル4』が今年から少し変わっている。『レベル4』のキーワード、去年はこうだった。「全員避難」。しかし、今年は「全員」をつけず「避難」だけになった。どういうことか。

去年7月、鹿児島市は、大雨のため市内全域59万人を対象に大雨警戒レベル4を発表。土砂災害や浸水の恐れがないエリアの住民まで避難したため、避難所に入り切れない状況に。そのため、今年から『レベル4』の「全員」を取り、「避難指示」や「避難勧告」が出ても、避難が必要なのは、土砂災害や浸水の危険がある人だけだということをより明確にした。

問題は“自分が避難すべき人に該当するのか”だ。災害の危険がある場所をどうやって知ればいいのか。

役に立つのが「ハザードマップ」だ。各自治体がホームページで公開したり、配布したりしている。国土交通省のウェブサイトでは、「わがまちハザードマップ」で住所などを入力すると、自分の街のハザードマップが確認できる。

例えば、東京都江東区を見てみると、荒川の決壊などによって浸水の危険があるエリアがピンク色で示してある。中には赤い斜線で囲まれた印がちらほら、避難場所として使える3階建て以上の公共の建物なども示してある。

ハザードマップで自宅などが危険なエリアに含まれていたら、今後、大雨で『レベル4』が出た場合、すぐに避難することが必要だ。

まもなく大雨のシーズンを迎える。自分の町のハザードマップを事前に確認しておくことが大切だ。