拉致被害者、横田めぐみさんの父、横田滋さんが亡くなってから初めて妻の早紀江さんらが会見を開き、めぐみさんを「必ず取り返す」と誓って滋さんを見送ったと語りました。

会見には、８日、無事に滋さんの葬儀を終えた早紀江さんと息子の拓也さん、哲也さんが出席し、家族で看取った時の状況を説明しました。

横田早紀江さん「（亡くなる直前）耳の近くまで寄せて、『お父さん天国へ行けるんだからね』と言いましたね。『私が今度行くときは忘れないで待っててね』と大きな声で言ったら、片方の目を開けて、うっすらと涙を浮かべたような感じですね。それからすっと眠るように亡くなっていきました。本当に安らかな静かないい顔で、天国に引き上げられましたことを、私はよかったなと思っております」

また、滋さんの棺には、大好きだった日本酒と、めぐみさんの写真が載った新聞の切り抜きを入れたといいます。

横田早紀江さん「いつもそれ（写真）を病院で見ていましたので、それを胸のところに置いてあげて、『めぐみちゃんと一緒にね、めぐみちゃんと会えなかったけど、抱っこしていってね。必ず取り返すからね』と言って」

さらに、早紀江さんらは滋さんが願い続けてきた娘の救出を必ず果たすと決意を語りました。

横田早紀江さん「何年たっても時間がたっても、必ず取り戻すと」

横田めぐみさんの弟・拓也さん「家族として、日本国民の一人として、絶対に諦めるわけにはいかないので、必ず助け出すということを誓います」

横田めぐみさんの弟・哲也さん「父が果たせなかった思いを、遺志を受け継いで、結果を出すことこそが残された者の使命だと思っております」