能登半島地震から9日目…被害状況 被災者の受け入れは
能登半島地震の発生から、9日で9日目になります。午後5時過ぎ時点で分かっている石川県内での被害の状況などをまとめてお伝えします。
■一時的な避難施設で受け入れ開始 一部地区で“通水”復旧の兆し少しずつ…
まずは人的被害について確認します。
今回の地震で亡くなった人は輪島市で81人、珠洲市で91人、穴水町で20人など、石川県内で202人が確認されています。
そして、安否がわからない人は輪島市で86人、珠洲市で15人、七尾市で1人、あわせて102人となっています。8日からは200人以上減りましたが、いまだ多くの人の安否が不明となっています。
道路が寸断されたことによる集落の孤立もいまだ続いています。輪島市は14地区、珠洲市で6地区など、全体で22地区となっています。
続いて、生活に関する被害です。
各地で停電が続いています。輪島市では約6200戸、珠洲市では約6100戸など全体で約1万5000戸が停電となっています。
断水も石川県内のさらに広い範囲で起きています。七尾市では約2万600戸、輪島市では約1万戸など、能登地域をはじめ12の市と町の5万8000戸以上で断水が続いています。
ただ、能登町では一部の地区で通水が始まったほか、輪島市でも通水の確認作業が始まるなど、少しずつ復旧の兆しが見え始めています。
石川県内では2万6000人以上が避難生活を送るなか、県は被災者の生活環境を確保するため、避難先が決まるまでの一時的な避難施設で受け入れを開始しています。
金沢市にあるいしかわ総合スポーツセンターで高齢者や妊婦など配慮が必要な被災者と、その同伴者を優先して受け入れるということです。こちらでは約230のテントを設置し500人ほど受け入れ可能で、電気や水道などのライフラインも整っているということです。看護師が常駐し、必要に応じて医師が対応します。
ここから石川県内、県外のホテルや旅館などの2次避難所への移動を調整するということです。
8日に視察した馳知事は「被災地の避難所は飽和状態であり、劣悪な環境を少しでも改善したい」と話していました。
■「り災証明」 マイナポータルでのみ受付の自治体も
また今後、保険の請求や公的な支援を受ける時など、様々な手続きに必要となる「り災証明」の申請受付が始まっている自治体もあります。
珠洲市では9日から市役所の窓口で、能登町でも役場と内浦総合支所で受付を開始しました
一方で、窓口での受付ができないところもあり、輪島市や穴水町ではマイナポータルでの受付のみだということです。窓口が開設している市町村でも大変な混雑が予想されますので、マイナポータルからの申請も検討してみるといいかもしれません。
そして、可能であれば自宅などの被害の写真をなるべく多く撮影し、保存しておくといいということです。