「東京で“シカ”出るんだ」 都内で“シカ”とみられる動物の目撃相次ぐ 江東区や府中市でも 考えられる理由は…
いま、都内で“シカ”の目撃が相次いでいます。今月21日には府中市で、23日には江東区でも“シカ”とみられる動物の目撃情報がありました。
東京23区の1つ、江東区。都会のこの場所に…
目撃者
「シカらしき動物が入っていった」
シカとみられる動物が“出没”。
江東区民
「信じられない、の一言です」
江東区民
「どこから来たのか。自然にすんでいるような気はしないですけどね」
また、こんな声も。
「東京でシカって出るんだ。山の方なら分かるけど」
目撃情報があったのは、江東区にある下水処理施設で、23日のことです。
700メートルほど離れた場所には駅があり、住宅街が広がっています。
記者(24日)
「シカらしき動物は、スロープの辺りから柵を乗り越えて、水再生センターに入っていったということです」
その後、新たな目撃情報は出ていません。
今月21日に、同じく都内の府中市で目撃されているシカ。
なぜ都内に姿を見せたのか、考えられる説を専門家に聞きました。
森林総合研究所・野生動物研究領域 永田純子 領域長
「上流の、ニホンジカが生息している地域がソースかと」
もしシカだった場合ですが、考えられるのは「山から川下り説」。
森林総合研究所・野生動物研究領域 永田純子 領域長
「2020年に、記憶にある方もいるかもしれないですが、足立区の荒川河川敷で、オスジカが捕獲されたことがあって」
2020年には、足立区にも出没したシカ。
記者
「シカの姿は、まだ見えません…お、いたいたいた! 出てきた、出てきた! いま捕まりました! いま網に入りました」
この時のシカについては──
森林総合研究所・野生動物研究領域 永田純子 領域長
「遺伝学的な調査をしたところ、関東山地のシカの集団と遺伝的に近いということが分かったんですね。今回の件も、今のところ、目撃地点が荒川の周辺だということで、関東山地エリアから来ているんじゃないかと想像できます」
他にも──
江東区民
「『キョン』ってウワサもあるじゃないですか」
記者(千葉・いすみ市)
「あ! 逃げた! いまキョンが逃げました!」
ネットでもウワサされている、そもそもシカではなく「キョン東京進出説」も…。
千葉県中南部に定着している、シカの仲間「キョン」。
近年、北上を続けていて、2022年には県境を越え、茨城県でも確認されています。
東京にも、同じようにやってきたのでしょうか?
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シカとみられる動物は、いまもどこかに潜んでいるのか。
ケガ人や被害は、いまのところ確認されていませんが、江東区は住民に注意を呼びかけています。