買収に加え事前運動でも…河井夫妻起訴へ
前法相の河井克行容疑者と妻で参議院議員の案里容疑者が逮捕された選挙違反事件で、東京地検特捜部は勾留期限となる8日、2人を起訴する方針です。
河井克行容疑者と妻の案里容疑者は、去年の参議院選挙をめぐり、買収した疑いで先月18日に逮捕され、8日に勾留期限を迎えます。
関係者によりますと、特捜部は克行容疑者の買収額を300万円あまり増額した約2900万円とし、選挙期間中の買収については、選挙運動の全体を取り仕切る「総括主宰者」と認定して起訴するとみられます。案里容疑者についても、このうちの5人に170万円を渡したとして起訴するとみられます。
また、克行容疑者と案里容疑者ともに、公示前に選挙運動をしたとして、買収に加えて事前運動でも起訴するとみられます。
克行容疑者はこれまでの特捜部の取り調べに対して、「金を渡したが買収の意図はなかった」と容疑を否認しており、一部については「覚えてない」と供述しているということです。案里容疑者は「渡したかもしれないが覚えていない」と供述しているということです。
2人は起訴されれば、公職選挙法の規定に基づき、約3か月以内に判決を出す「百日裁判」で審理される見通しです。