国交省、県とJR東海に打開策 リニア計画
東京と名古屋間で2027年の開業を目指すリニア中央新幹線計画について、国土交通省は協議が難航しているJR東海と静岡県の双方に対し打開策を提案しました。
東京と名古屋を最速40分で結ぶリニア中央新幹線をめぐっては、沿線各地でトンネル工事などが進められていますが、静岡県内の工事だけが着手できていません。
先月末には、静岡県の川勝知事とJR東海の金子社長のトップ同士が直接会談し、工事に着手できるよう協議がおこなわれましたが物別れに終わり、JR東海は計画している2027年の開業が難しいとの認識を示しています。
これをうけて国土交通省は、静岡県とJR東海の双方に事態の打開策を提案しました。提案では、大井川の水資源への影響を懸念して工事を容認していない静岡県に対して、トンネル掘削のための準備工事に着手することを認めるよう求めています。
また、JR東海には現在おこなわれている有識者会議の議論や必要な検討や手続きが終わるまで、トンネル掘削をおこなわないこと、さらに有識者会議で工事の変更などが必要になった場合には応じるよう求めています。
国交省は、この提案内容を近く川勝知事と金子社長に直接説明することにしています。