「アビガン」明確な有効性確認されず
新型コロナウイルスの治療薬として期待されている「アビガン」について、軽症や無症状の患者で、明確な有効性は確認されませんでした。
藤田医科大学などは、10日、抗インフルエンザウイルス薬の「アビガン」を、新型コロナウイルスの軽症や、無症状の患者88人に投与し、有効性や安全性を確かめた臨床研究の結果を発表しました。
アビガンを投与したグループで、6日目までにウイルスが検出されなくなった患者は、66.7%いた一方、投与しなかったグループでは、56.1%とウイルスが消失しやすい傾向はみられましたが、統計学的に明確な有効性は確認できなかったとしています。
研究対象の患者数が増えれば有効性がみられる可能性はあるものの、今後、研究の予定はないということです。
一方、重大な副作用などは確認できなかったということです。