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異例の長梅雨…「洗濯できず」食卓にも影響

2020年7月28日 19:18
異例の長梅雨…「洗濯できず」食卓にも影響

28日、九州南部では梅雨明けしましたが、全国的に異例の長梅雨となっていて長雨や日照時間が少ない状態が続いています。家庭では、洗濯物の悩みだけではなく食卓にも影響が及んでいます。

28日も、どんよりした天気となった東京都心。今年は例年になく梅雨が長引く状況に街の人は…。

主婦「洗濯物が乾かないのと布団が干せないのと、そういうのがすごい大変だなと」「洗濯が…今日もそうなんですけどしようかしまいか考えて。結局今日午後雨が降りそうでやめたんですけど」「今干しても乾かなくて、日またいで次の日とかに(なっちゃう)。でも乾いてなかったりとか。外に干せなかったりとか部屋干しが多かったりするのが多いので、それがちょっと困ってます」

多く聞かれたのは洗濯に関して困るとの声。

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28日、都内にあるコインランドリーを見てみると…午前中ですがすでに乾燥機が結構回っていました。担当者によりますと例年よりもコインランドリーの利用者が多いといいます。

フレディ レック・ウォッシュサロントーキョー、西川真登さん「梅雨で雨が続いて、洗濯物が外に干せないために乾燥機をご利用されるお客様が結構いらっしゃったおかげで、(売り上げは去年比でおよそ)1.2倍くらいですかね」

利用客は…。

「(梅雨が)去年よりもすごい長いと思うので、洗濯物が乾かないとそれで洗濯どんどんたまっていっちゃうので、すごい助かってます」

なかには、こんな利用客も…。

「(今年の)梅雨になってから初めて利用しました。この梅雨が一向に明けないから洗濯しても全然乾かないから、使ってみようかなと思ったら一瞬で乾くんで便利だなと思って」

それ以降、毎日のように利用しているといいます。

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こちらの量販店では梅雨が長引く影響で人気の商品が…「除湿器」です。

ビックカメラ池袋本店、澤口晃太さん「室内干しをされる方に関しまして、除湿器がかなり有効というところで、昨年の7月と比較しまして売り上げが3割ほど上がっております」

売り場を見てみると、除湿器を選んでいる人も…。

「自宅の地下車庫があるんですけどそこがいつも湿っぽいので。今年は特に梅雨が長引いてじめじめしているので、買ってみようかなと思って」

除湿器の購入を検討しに来たといいます。

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長引く梅雨の影響は中華料理店にも。店の人気メニューの一つが豚肉とナスの炒めものです。しかし、ある問題が…。

興祥園・叶暁東さん「ナス(の仕入れ値)はもう例年の4倍くらいですね」

ナスが高いといいます。それだけではありません。

叶暁東さん「葉物野菜が結構。野菜って中華料理が結構使うので、材料費が結構かかってしまう。コロナとダブルパンチで大変な状況」

東京都中央卸売市場の卸売価格をみてみると、ナス1キロあたりの価格は平年比でおよそ1.7倍に。また、にんじん・じゃがいもさらに白菜などの葉物野菜も、平年比で1.3倍から2.4倍と高くなっているのです。

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生産現場では何が起きているのでしょうか。埼玉県のナス農家を訪ねると、ナス畑にはナスの実が。しかし…。

ナス農家・吉田浩美さん「(実は)なってますけれど大きくなっていないんですよ」

例年より小ぶりのものが多く、ナスの実自体の数も少ないといいます。

吉田浩美さん「これはやっぱり日照不足とか水分が余計にあるので、なかなか成長しないのが一つの原因ですね」

ナスは暑さにはめっぽう強いものの、気温の低い日や曇りの日が続くと生育が著しく遅れるといいます。出荷サイズのナスと比べるとこの通り。小ぶりであることがわかります。

吉田浩美さん「出荷量はいつもの半分とか、1/3ぐらいしかないですね。来月になれば(梅雨が)明けてくるだろうという話。それを期待しています」

少しでも日の光が当たるよう枝葉をこまめに間引くなど、できる限りの対策をとっているということです。