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“ニセ広告”で投資詐欺…被害者がSNS運営会社を提訴 “著名人になりすまし”の悪質手口

2024年4月25日 21:08
“ニセ広告”で投資詐欺…被害者がSNS運営会社を提訴 “著名人になりすまし”の悪質手口

SNS上で著名人になりすました“ニセ広告”で詐欺被害に遭った被害者が、SNSの運営会社に訴えを起こしました。

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「高配当株を買うだけです」と実業家の前澤友作さんが投資を呼びかけるような広告。写真などが無断で使用されている“ニセの広告”です。

こうした広告を信用し、お金をだまし取られる被害が全国で相次いでいます。

25日に訴えを起こしたのは、神戸市などに住む男女4人です。“ニセ広告”が横行しているにもかかわらず広告収入を得ていたとして、IT大手「メタ」を相手取り、約2300万円の損害賠償を求めています。

4人は、「メタ」が展開する「フェイスブック」や「インスタグラム」で前澤友作さんらになりすまして投資を呼びかけるニセ広告にアクセス。お金を振り込んでしまったということです。

兵庫県明石市の前市長・泉房穂さんも別のニセ広告に写真などを使われた1人です。

前明石市長 泉房穂さん
「私の広告が出回っていて、問い合わせがどんどん来ていて、『投資はじめたん?』『投資がんばっているな』って。やってないよ、完全な“なりすまし”」

実際に「インスタグラム」に掲載された広告をみてみると、「詳しくはこちら」というところをタップすると、投資を呼びかける“ニセサイト”につながり、LINEの偽アカウントに誘導される仕組みになっています。

実際に泉さん本人がこの偽アカウントに接触してみると、通話を試みるものの相手は応じず…

前明石市長 泉房穂さん
「(返信が)来た!」

返信には「はじめまして。泉房穂です」「このイベントに参加するのは、投資の基礎を学ぶためですか、それとも投資グループに入るためですか?」などと書かれていました。

前明石市長 泉房穂さん
「これでだまされるのか~」

その後も、泉さん本人が「あなたは本当に泉房穂さんですか。それとも代理の方ですか?」と返信すると、「もちろん、私自身です」と返ってきました。

前明石市長 泉房穂さん
「誰自身や! 許しがたいな、こんなこと平然とやっているんやろうな」

泉さんは今後、「メタ」に対し刑事告発を含む法的手続きをなどを検討しているといいます。

一方、「メタ」は提訴について「個別の事案については回答を控えさせていただきます」とコメントしています。