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国の名勝「長門峡」に大量の白い泡 “今年は異常”飲食店にも影響 洗剤などは検出されず…

2023年9月5日 22:03
国の名勝「長門峡」に大量の白い泡 “今年は異常”飲食店にも影響 洗剤などは検出されず…

国の名勝としても知られる山口・長門峡の水面に謎の白い泡が出現し、近隣の飲食店や観光客らが困惑する事態となっています。影響は名物・鮎料理にも。泡がどこまで続いているのか、上流まで行って調べましたが…。

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知る人ぞ知る絶景。山口県が誇る渓谷・長門峡は、そそり立つ岩壁や豊かな自然が織りなす風景や、清流のせせらぎが来る者を癒やします。

秋には木々が赤く染まり、人気の紅葉スポットとしても知られます。冬には雪化粧。四季折々、どこを切り取っても絵になる美しさです。

さらに、長門峡の名物・鮎料理が観光客の目だけでなく舌も楽しませます。

“未来に残すべき自然”として、「国の名勝」に指定され今年で100年。記念すべき年なのですが、5日に訪れると長門峡を流れる阿武川では大量の白い泡が漂っていました。

清流とは言いがたい光景が広がり、中には大きな塊になっている泡もありました。

名所を襲う異変に、長門峡沿いにある飲食店に来ていた観光客からは次のような声が聞かれました。

観光客
「このままだと悲しいですよね。長門峡は景色がすごく有名だから」
「洗剤の泡みたい。せっかくきれいな川なのに、泡が出てしまうのもったいない」

この場所で25年以上飲食店の代表をしている男性は、“今年は異常”だと話します。

竜宮茶屋 山下明宏代表
「今年一気に(川の)色がどす黒くなった。(川が)澄むことがない、泡がなくなることもない。ずっとこれです」

男性によると、5年ほど前から一時的に泡が出ることはありましたが、今年は1月に泡があらわれ、消えない状態が続いているというのです。

その影響は名物・鮎料理にも出ています。

竜宮茶屋 山下明宏代表
「長門峡はブランド鮎といわれまして、渓谷を上っていきますので形も大きくて肉厚もよかったんですが、今は控えております」

これまで川で取れた鮎を使っていたといいますが、今は自社で養殖した鮎を提供していると話します。

竜宮茶屋 山下明宏代表
「これ(川)が元に戻るのか不安でたまりません」

    ◇

泡は一体どこまで続いているのか、私たちは上流まで行ってみました。

上流のある場所では、水は濁っていたものの、泡は見当たりませんでした。さらに移動すると、取材開始地点から5キロほどの場所にある支流との合流地点で泡を発見。しかし、これ以外の異変は見つけることができませんでした。

原因不明の謎の泡。阿武川を管理する山口県によると、川の汚濁状況を年4回調査していて、6月の結果では「異常はなかった」としています。

また、阿武川が流れ込む山口・萩市による水質調査では、「洗剤などの成分は検出されなかった」ということです。今後の対応については「関係部署と協議中」としています。

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