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命を奪う“災害級”暑さへの備えは? 「エアコン」使用法と「暑さ指数」チェックを 「熱中症」疑い死者の75%はエアコン使わず

2023年8月1日 10:39
命を奪う“災害級”暑さへの備えは? 「エアコン」使用法と「暑さ指数」チェックを 「熱中症」疑い死者の75%はエアコン使わず

各地で“災害級”の暑さが続き、熱中症の疑いで亡くなる人が相次いでいます。屋外の対策としては環境省が1時間ごとに更新する「暑さ指数」のチェックが、屋内では室温の目安が28℃になるようエアコンを積極的に使うことが、命を守ることにつながります。

■「熱中症」疑いの死亡例が相次ぐ

有働由美子キャスター
「7月28日に山形・米沢市の女子中学生が、部活動から帰宅途中に熱中症とみられる症状で亡くなりました。神奈川・鎌倉市では30日、50代とみられる女性が、砂浜に立てたテントの中で死亡。警察は熱中症の可能性も含めて調べています」

「そして東京・東村山市では29日、高齢の夫婦が寝室のベッドで亡くなっているのが見つかりました。こちらも熱中症の可能性があるということです。本当に、命を奪う暑さとなっています」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「命を守るために大事な、2つのことをお伝えします。屋外にあっては『暑さ指数』、屋内では『エアコンの使い方』です」

■警戒度が5段階ある「暑さ指数」

小野委員
「暑さ指数は、環境省が毎日1時間ごとに更新するもので、『暑さ指数』と検索すると誰でも簡単に見ることができますので、ぜひチェックしてみてください。指数は気温や湿度、日差しの違いなどから計算されるものです」

「31日午後2時時点の暑さ指数を検索してみました。ここで出てくる画面では、(地図上で)自分の地域がどのような状況か一目で分かります。地域を拡大して見ることもできます」

有働キャスター
「北海道と青森県以外は、オレンジと赤がとても多いですね」

小野委員
「この画面の左側に書いていますが、暑さ指数は警戒度が5段階あります。31以上の赤は『危険』で、環境省の指針では運動は原則中止。28~31のオレンジは『厳重警戒』で、激しい運動はやめ、10分~20分おきに休憩を取り、水分補給が必要だという指標です」

■屋内の死者多数…エアコンの積極使用を

小野委員
「屋内で大事なのが、エアコンの使い方です。東京都監察医務院によると、東京23区内では7月1~27日に熱中症の疑いで70人もの方が亡くなっています。このうち屋内で亡くなったのが63人。エアコンを使っていなかった方は少なくとも52人います」

有働キャスター
「エアコンは命を守るものなので、どんどん使っていかなければ、と思いますね」

■気になる電気代…一晩中つけると?

小野委員
「使い方で大事なのは、室温です。環境省は室温について『28℃を目安に』と呼びかけています。エアコンの設定温度と室温は必ずしも同じではありません。そんな経験はありませんか?」

有働キャスター
「私のエアコンは古いので気を付けています。一晩中つけておいていいんですよね?」

小野委員
「(28℃の)室温を保つためには必要です。電気代が気になるという方もいらっしゃると思いますが、パナソニック『エオリア』調べ(電気料金目安単価31円/kWh、エオリアPXシリーズ夜間冷房ログデータより)では、一晩8時間つけっぱなしで電気代は約23円。決して高くないのかなとは思います」

有働キャスター
「命を守ると考えると、そうですね。『暑さ指数』と『室温28℃』について、ぜひ皆さんのご家族、おじいちゃんやおばあちゃんにもお伝えいただければと思います」


(7月31日『news zero』より)