シングルマザー半数近く収入減 コロナ影響
新型コロナウイルスの影響で収入が減ったシングルマザーは半数近くにのぼることがNPOの調査でわかりました。
この調査は、シングルマザーを支援するNPO「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」などが今年7月に行ったもので、約1800人から回答を得ました。
それによりますと、回答したシングルマザーのうち、47.7%が収入が減ったと答え、解雇されたという人が3.1%、勤め先の休業や倒産で失業した人が3.9%いました。
臨時一斉休校の影響については、仕事を休む必要があった人は21.6%、仕事の日や時間を減らす必要があった人は24.7%、仕事をやめた人も1.7%いたということです。
また、仕事を休んだり、仕事時間を減らしたりしたシングルマザーのうち、給与が全て支払われたと答えた人は約2割にとどまったということです。
また、子どもの学校休業でオンラインによる授業が増える中、「(家に)Wi-Fi環境がないため、受けられなかった」「オンライン学習はパソコンやプリンターがあってこそで、我が家にないので子どもに申し訳ない」などと答えた人もいました。
結果を分析した立教大学の湯澤直美教授は、「コロナ以前にも厳しかったシングルマザー世帯の状況が、あぶり出された形だ」「今後、子どもが進学を断念したり、中退したりするなど、格差拡大につながる可能性がある。継続的な支援が必要だ」と述べました。
「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長は、「ひとり親世帯臨時特別給付金は意義があるが、一度の給付では足りず、今年度内に再度の給付を検討してほしい。転職ができるよう、母親への手当付きの就労支援も必要だ」と訴えました。