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倒産最多“小さな会社”が急増…現地調査へ

2020年8月11日 17:33
倒産最多“小さな会社”が急増…現地調査へ

7月に全国で倒産した企業が、今年最多の789件に上ったことが分かりました。倒産調査の現場を追いました。

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先月、企業の信用調査を行う「東京商工リサーチ」のスタッフが、取引先などから得た情報をもとに倒産した会社の現地調査に向かいました。

東京商工リサーチ・永木緋鶴さん(情報本部)「これから向かうところはスポーツクラブを運営していた会社になります」

会社があった場所には、「今年4月末で事業停止」「破産手続きに入る」との張り紙が…。

近所の人「(スポーツクラブの人は)『1か月もたなかった』と」

この会社の負債総額は約1900万円。こうした調査をもとに、7月の全国企業倒産件数が発表されました。

倒産件数は、今年に入って最多の789件。業種別では、新型コロナウイルスの影響が直撃した飲食や宿泊などのサービス業が283件と今年最多になりました。

一方、件数に入っていない負債額1000万円未満の“小さな会社”の倒産が急増。東京都では、去年7月の約2.5倍に増加したといいます。

東京商工リサーチ・原田三寛部長(情報本部)「(今後は)倒産件数は増加傾向で推移すると思います。業種を問わず、サービス業・飲食業だけでなくメーカーの取引先・下請けにも影響してくると」

負債が膨らむ前に自ら事業の停止を決める「廃業」を検討する企業も急増していることで、経営者の深刻な悩みが続いています。

【8月11日放送『news every.』より】