案里被告の秘書“公示前の挨拶回り”証言
公職選挙法違反の買収の罪に問われている前法相の河井克行被告と妻・案里被告の裁判で第5回の公判が3日に行われ、案里被告の公設第一秘書の女性が証人尋問に出廷しました。
3日の裁判は午前から開かれ、案里被告の公設第一秘書の女性に対する検察側の証人尋問が行われました。
公設第一秘書の女性は、参院選の公示前にあたる去年5月頃に、県内の様々な場所で案里被告の出馬に向けた挨拶回りをした実態について証言しました。
公設第一秘書の女性は、公示前に訪ねた県議や市議の名前を具体的に挙げ、「案里先生の投票、選挙に向けてのお願いをしました」「『河井案里が参議院選挙に出馬します。どうぞよろしくお願いします』と頭をさげました」「克行先生と案里先生に日報やメール、LINEなどで報告しました」などと、公示前に、事前運動をしたと証言しました。
また、同じ自民党の溝手顕正前参議院議員が事務所を構えていた福山市などについては、「克行被告から、『とにかく目立つところにどーんと事務所を構えたい。溝手先生より目立つところがいい』と言われました」などと証言。亀井静香元金融担当大臣の地元である庄原市では、「亀井静香先生の秘書に、河井案里が出馬しますのでどうぞよろしくお願いしますと、5月ごろに挨拶しました」と証言しました。
また、案里被告の知名度を上げるために配った印刷物について、「克行先生の選挙で経験したことがないほど印刷物が大量だった」とも証言しました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件第5回公判(9月3日)