「真摯に受け止めたい」斎藤知事“続投の考え” 維新の会が“辞職要求”も…
兵庫県の斎藤知事のパワハラなどをめぐる問題を受け、維新の会は知事に「辞職」と「出直し選挙」を求めました。これに対し斎藤知事は「真摯(しんし)に受け止めている」としつつも、あらためて続投する考えを示しました。
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数々の疑惑が浮上しても、進退については曇り一つなし。
兵庫県 斎藤元彦知事(9日午前9時すぎ)
「県民のみなさんの生活、暮らしを支えさせていただくために、やっていくことが大事」
9日朝も“県政を進める”という考えは変わりませんでしたが、取り巻く環境は一変。
兵庫維新の会 片山大介代表(9日午後3時半すぎ)
「もう一度民意を問う努力をすべきというのが我々の考え」
兵庫県議会すべての会派から「辞職」を求められることになりました。
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9日午後5時すぎ、兵庫県の斎藤元彦知事は取材に応じました。
兵庫県 斎藤元彦知事
「私としてはきょうの辞職の申し入れは、非常に重く真摯(しんし)に受け止めたいと思う」
パワハラなど数々の疑惑が告発された問題は、さらなる正念場を迎えることに。6日には、2度目の証人尋問に出席。
兵庫県 斎藤元彦知事(6日)
「公益通報に該当するとは今でも思っていない。私としてはちゃんとやってきたと思っています」
自身の立場を変えることなく、主張を続けた斎藤知事。
──道義的責任を感じているか、感じていないか?
兵庫県 斎藤元彦知事(6日)
「道義的責任が何かというのが私にはわからない」
ただ、9日午後、兵庫県議会の「維新の会」が、斎藤知事の“辞職”と“出直し選挙”を求めたのです。
兵庫維新の会(9日午後3時半ごろ)
「斎藤知事の説明は議会や県民が十分に納得できるものとはいいがたく、斎藤知事の賢明な判断を強く望みます」
先週には「自民党」も辞職を求めることを決定。3年前に「維新の会」と「自民党」の推薦を受けて初当選を果たした斎藤知事ですが、その両方から“進退”を問われることになりました。さらに、ほか3つの会派(公明党・ひょうご県民連合・共産党)も同調する方針を示していて、兵庫県議会すべての会派が知事の辞職を求める事態となっています。
兵庫維新の会 片山大介代表(9日午後3時半ごろ)
「まず民意を問うということをやっていただくのが大前提。それを受け入れていただけない場合には、次のアクションとして考えられるのは、不信任の考え。我々も考えていく」
一連の問題をめぐり、斎藤知事を7日に説得していたと明らかになったのが、大阪府の吉村知事です。
大阪府 吉村知事(9日午後5時すぎ)
「現状、兵庫県政が前に進みにくい状況になっているのは事実だと思います。間違っているところは間違っていると素直に認めて謝って、さらに前に進めるということであれば、知事を辞職して、県民のみなさまに問うべきではないかという話をしました」
“四面楚歌(しめんそか)”状態となった兵庫県のトップ。
兵庫県 斎藤元彦知事(9日午後5時すぎ)
「私の政治姿勢や言動に対する議会からの厳しいご指摘、『辞職すべきだ』との声は真摯に受け止めます。これから百条委員会、第三者機関も続くので、知事として必要なときにはしっかり出席して説明をしていくことが、私の大きな責務かなと思っています」
──県政を前に進めるなら、一度辞職して民意を問うべきでは?
兵庫県 斎藤元彦知事
「私の考えは先ほど述べさせていただいた通り」
あらためて続投の考えを示しています。