コロナ影響?ふるさと納税の返礼品がお得に
ふるさと納税の、駆け込みの申し込みが増えています。年末にかけて、お得な返礼品も出てきているということです。
千葉県いすみ市の海鮮料理店。大粒のはまぐりを、濃厚な味に仕上げたバター焼きに、だしのうまみが、口いっぱいに広がる釜飯が提供されています。
実はこのはまぐり、ふるさと納税の返礼品となっていて、今年は例年よりお得に食べることができるというのです。
従業員「ふるさと納税のね、発送中です」
市内の水産会社では、返礼品として届けられる、はまぐりの箱詰め作業の真っ最中。
従業員「少しでも増量して発送しています」
去年まで、1万円の寄付で1.3キロだったはまぐりを、1.5キロに増やして発送しているといいます。
丸大水産 網谷淑恵さん「コロナの影響で市場などの需要が少し減っている分、ふるさと納税に上乗せしてお客様に喜んでいただければ」
今年は、卸先の飲食店の休業などで、はまぐりの需要が減少。ただ生産者のため、仕入れを減らすことはせず、在庫になる分を、返礼品に上乗せしているのです。
こうした動きに、ふるさと納税を取り扱うサイトでは、専用のページも。さらに、今月末に締め切りが迫り、駆け込みも増えています。サイトの運営会社によりますと、今月1日から13日までと、先月の同じ期間を比べたところ、寄付額が2.3倍に増えているということです。
生産者を支援するための動きは、福岡県でも。直方(のおがた)市では、しゃぶしゃぶ用の博多和牛を、ふるさと納税の返礼品に。
肉の筑前屋 桃田直人店長「今までの通常の内容量よりも、量が増えて金額が安くなる」
それが、去年と比べ300グラム増量し、およそ1万円安い寄付金で申し込めるようにしたところ、在庫切れになるほどの人気となりました。ここまでお得になっているのには、ある制度を使っているからだといいます。市役所を訪ねると。
直方市役所秘書広報課 折橋弘一さん「農水省がやっている事業になりまして。直方市が(業者から)返礼品を購入するんですけど、半分の額で購入ができると」
農林水産省の補助金制度で、お得になっていたのです。コロナ禍で注目されているものは他にも。
足立区 岩松朋子財政課長「ふるさと納税の中に『コロナに負けるな!足立区の医療従事者&事業者応援寄附金』を創設した」
それは、東京・足立区の返礼品なしの、医療従事者を支援するための寄付金。2000円から申し込め、ふるさと納税の全体の寄付額が、去年と比べ、2倍近くになっているといいます。
寄付金はすでに、PCR検査センターの設置費用や、防護服などの購入費用にあてられているということです。コロナ禍で注目される、今年のふるさと納税。利用すれば、さまざまな支援につながります。