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東京感染者2447人2度目の緊急事態宣言

2021年1月7日 22:06
東京感染者2447人2度目の緊急事態宣言

■感染者・重症者、共に過去最多
まずは東京の感染者についてですが、1月7日、新たに2447人の新型コロナウイルスの感染が確認され、2日連続で過去最多を更新しました。重症者も121人と過去最多です。

■全国で初めての感染者6000人超え 各地で過去最多を更新
また、1月6日、全国では感染者が初めて6000人を超えました。さらに大阪で初めて500人を超えたほか、緊急事態宣言の対象となる東京、埼玉、千葉を含む、20の都府県で過去最多を更新しました。
東京都は1月7日、モニタリング会議を開き、小池知事は次のように述べました。

「今日まさに国において緊急事態宣言の発出が予定されている。都としても国の基本対処方針などを踏まえて都民、事業者への要請、呼びかけについて改めてお示しするが、新規陽性者の増加をいかにして抑えるか、それはすなわち人流を抑えることが最優先事項になると考える。」

■このままでは破綻の危機に瀕する
東京都の主なモニタリング項目を見ると、1月6日までの1週間平均で新規陽性者数は1029.3人と前回から大幅に増加。感染経路不明者数も697.6人、入院患者数も3090人と大幅に増加しています。このままのペースで入院患者が増えれば、2週間を待たずに確保した4000床を超える可能性もあり、医療体制が破綻の危機に瀕すると指摘しています。検査の陽性率も急速に増えて14.4%と非常に高くなりました。

■病床使用率88% 医療提供体制は危機的状況に直面
専門家は、とにかく新規陽性者数を減らし、重症者を減らすために実効性のある強い感染拡大防止策をただちに行う必要があると指摘しています。1月6日の時点で、入院中の人は3090人とこれまでで最も多くなっていて、都が確保した病床の使用率はおよそ88%にのぼっています。医療提供体制は危機的状況に直面していると分析しています。

■緊急事態宣言へ
そうした中、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県への緊急事態宣言が発出されます。期間は1月8日から2月7日までとされていますが、解除の基準について、西村経済再生担当大臣は、東京都の感染者数が1日あたり500人程度になることなどを目安とするとしました。

■最大のポイント「飲食につながる人の流れを制限」
今回の宣言の最大のポイントは「飲食につながる人の流れを制限」すること。そのために次の5項目の取り組みを実施します。

(1)外出自粛要請 1都3県に住む人達に午後8時以降の不要不急の外出の自粛を求めます。

(2)時短要請 飲食店や飲食を伴う商業施設については、午後8時までの時短営業のほか、お酒の提供を午前11時から午後7時までにするよう要請します。宅配やテイクアウトは今回の要請の対象外ですが、友達と盛り上がりながら食べるのは控えましょう。また宣言の発出後は、要請に応じない飲食店に対し、知事らが休業の指示を出せるようにし、店名を公表できるようになります。一方で、要請に応じた店には1日あたり6万円の協力金を支払う方針です。

(3)テレワークの推進 事業者には出勤する人を7割減らすよう強く求めています。

(4)施設・イベント 映画館や美術館などの施設については、午後8時までの時短営業を求めています。また、イベントについては、収容人数の上限を5000人、かつ会場の規模に対して収容率を50%以下にするよう要請します。

(5)学校 小中高、大学には一斉休校は求めず、感染防止策を徹底してオンライン授業なども活用するようにとのことです。ただ、部活動では感染リスクが高まる場面もあるので、例えば大きな声を出すなど、体の接触がある場合は制限してほしいといいます。

■飲食業界やレジャー施設などの対応は?
外食やレジャー関連の企業ですでに対応を打ち出しているところも。ファミリーレストランのロイヤルホストやサイゼリヤ、牛丼の「すき家」、居酒屋チェーンの「ワタミ」では店内での飲食は午後8時まで、酒の提供は午後7時までとします。「すき家」ではテイクアウトやデリバリーを強化する準備をしています。一方「ワタミ」では直営店およそ140のうち昼の営業をしていない半数以上が休業します。

また東京ディズニーランドと、ディズニーシーは1月8日から1月31日まで閉園時間を1時間早め、午後8時までとします。映画館のイオンシネマでは、すでに入場者が50%以下になるよう座席を間引いているため、緊急事態宣言発出後も通常通り午後8時以降も営業を続けたい方針です。

■”買いだめによる混乱”おきないよう倉庫を公開
2020年4月に緊急事態宣言が出された時は買いだめをする人が現れるなど一部混乱もありました。そこで、スーパー大手イオンは1月7日、物流倉庫を公開し、日用品などの在庫が十分にあることをアピールしています。おむつやトイレットペーパーなどの衛生用品、カップ麺、ミネラルウォーターなどの食品を通常の2倍程度、倉庫に確保しているということで、買い占めや買いだめをしないよう呼びかけています。

前回の緊急事態宣言の時の緊張感と比べると、2度目の今回は「慣れ」があるのか、社会全体の緊迫感はやや薄れている印象もあります。私たち1人1人が意識的に行動を変えることが必要です。

(2021年1月7日16時ごろ緊急事態宣言前に放送 news every.「ナゼナニっ?」より)