広島79回目の原爆の日 市長は“核抑止力依存からの転換”訴えも…岸田首相からは踏み込んだ発言なし
広島は79回目の原爆の日を迎えました。広島市長は核抑止力に依存する政策からの転換を訴えましたが、岸田首相からは踏み込んだ発言はありませんでした。
夜明け前から祈りの1日が始まった広島市。被爆者の平均年齢は85歳を超えました。
80歳の被爆者
「今年が最後かもわからない」
広島市・松井一実市長
「世界情勢は、国家間の疑心暗鬼をますます深め、拒否すべき武力に頼らざるを得ないという考え方が強まっていないでしょうか」
松井市長は平和宣言で、ウクライナやイスラエル・パレスチナの情勢に触れ、核抑止力に依存する為政者に政策の転換を促すため、市民が行動するよう呼びかけました。
式典後、被爆者団体の代表が岸田首相と面会し、「核兵器禁止条約」への参加を求めました。
岸田首相
「核兵器のない世界に、核兵器国をどれだけ近づけることができるか、これが日本の具体的な取り組みであると思っている」
岸田首相は条約の参加には踏み込まず、これまで通りの考え方を述べるにとどまりました。