埼玉は本当に“ダさいたま”? 県が真剣に議論 “イジり”ヒントの商品も…「自虐というか、埼玉の魂が名物」
埼玉県はダサいのか――。埼玉県庁が真剣に議論することになりました。そのワケとはどのようなものなのか。
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23日、埼玉県の大宮駅前で、友人同士の2人に聞きました。1人は東京都民で、もう1人は埼玉県民です。「埼玉ってダサいですか?」と質問をしてみました。
埼玉県民
「ちょっとダサいのかな」
埼玉県民は自ら“ダサい”と認めました。どのあたりがダサいのでしょうか。
埼玉県民
「夏休み、埼玉には海がないから、ほかの県にみんな行きたがるのがダサいなと思いました」
東京都民
「たしかに海ないから、夏休みってなったら埼玉行かないかもです」
さらに、遊ぶ場所も…
埼玉県民
「(埼玉県民は)みんな池袋に絶対行く。だいたいの(電車の)線が池袋通ってるので、(都内に)遊びに行くなら意外と渋谷まで行かないで池袋どまりなのかなって」
このように“埼玉あるある”を自虐的に話していました。しかし、別の埼玉県民からは「住みやすいです。都内にも出られて、通勤・通学にもよくて」という声も聞かれました。
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埼玉県民は“ダさいたま”と、愛のあるイジりをされ続けてきました。そんななか、先週、埼玉県が広く呼びかけたことがあります。
埼玉県広報課 主任・浅井沙耶さん
「埼玉県に対する“愛のあるディスり”が注目(されている)。今、埼玉県をどう思っているのか、聞いてみたいと思いまして」
実は40年ほど前、1983年の広報紙でも、「なぜダサイ玉」というテーマで、意見を募集していました。その中には「他人が埼玉をダサイなんていって差別しているのみるとアタマにきます」「ダサイといわれようと私は大好きです」といった声が寄せられていました。
今回は、今、人々がどう思っているのか意見を募集します。県は、集まった意見を参考にし、ダサいイメージを逆手にとって魅力を発信するのにはどうすればいいのか、今後、議論したいといいます。
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埼玉県を徹底的にイジった映画が話題となるなか、埼玉県はPRにつなげようとしています。
みどりスーパー・総菜部 河内みどりさん
「こちらが“埼玉県人にはそこらへんの草天丼”」
映画にも登場した春日部市にある店では、映画の名台詞「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」をヒントにして生まれた“草の天丼”(税別310円)を販売しています。
みどりスーパー総菜部 河内みどりさん
「ケールとかタマネギとかニンジン(使ってる)。埼玉って名物ないと思うので、自虐を名物というか、埼玉の魂が名物なのかなと思うので」
この“草天丼”目当てに県外からも来店客が増え、ほぼ毎日、完売。
「埼玉県はダさいたま」なのか――。県が募集した意見は、県の広報紙「彩の国だより」12月号に掲載するということです。