巣ごもりで和ブーム 古来の香りに癒やしも
家で過ごす時間が増えるなか、日本古来から伝わるあるものが売り上げを伸ばしています。快適なおうち時間や癒やしの時間。昔から食べ継がれている、あの保存食も人気となっていました。
埼玉県川口市の畳店。
とりまつ畳・米田剛常務取締役「1月は閑散期ではあるんですけど、これだけお客様から畳がきていると」
積み上げられた大量の畳。職人が張り替え作業におわれていました。日本人にはなじみ深い「畳」ですが今、畳を張り替える客が増えているというのです。
米田剛常務取締役「例年より2割増しで、(去年)6月くらいから変動なくきています」
そのわけは、おうち時間の増加。家で過ごしているうちに、畳の汚れや傷みに気づいた客が依頼してくるといいます。さらに畳ならではの理由も。
米田剛常務取締役「香りもいいものだと思ってますので、天然のい草の上で生活するのは、なかなかこの世の中ないと思いますので」
日本古来から続く和のスタイルに、癒やしや安心感を感じる人が多いということです。この畳をいかして、日本最大の畳の産地熊本県八代市では、意外な取り組みも。
ヨガコーディネーター・三和由香利さん「畳でごろ寝をしながら100ポーズというのを考案させていただきまして」
公開されたのは、畳の上で寝て行う100のポーズ。
三和由香利さん「畳ってフローリングと違って、少しクッション性があってやわらかい温かみがある。ポーズをすることで心だけでなく、体も一緒に癒やしになると思うので」
おうち時間が続くなか、昔からなじみのある、「畳」の上でリフレッシュをしてほしいということです。
古き良き和。昔ながらの食べ物でも、売り上げを伸ばしているものがあります。それは茨城県のソウルフードとされるこの商品。
「干し芋!おいしそうでしょ」「はまってますね。お菓子食べるよりは、こちら(干し芋)を食べた方が体にいいのかなって」
素材の甘さをいかした、素朴な味わいが魅力の「干し芋」です。80種類ほどの商品をそろえるお店、「イバラキセンス」では、昨年末に例年の2倍となる、過去最高の売り上げを記録したということです。
茨城県ひたちなか市の加工会社では、19日も、ふかした芋の皮をむき、うす~くスライス。朝から干し芋作りが進められていました。
幸田商店代表取締役社長・鬼澤宏幸さん「今年に入っても勢いが止まらない状態が続いています。ちょっと予想を超えていますね」
無添加で作られる「干し芋」。食物繊維が豊富で健康志向の人に人気だということです。
また、ひとときの癒やしを求める人にはこんなものも。京都にある老舗が作った「和ろうそく」。コロナの影響で法要などの機会が減り売り上げが落ち込むなど風前の灯火でしたが。
シャノワ 経営企画取締役・長尾円さん「ろうそくの揺らぎを見ているだけで心が落ち着く。ストレスを癒やす効果が期待できるということで今非常に反響がありまして」
静かに揺らめく炎が癒やしになると、自宅で楽しむ人が増加。さらに。
長尾円さん「甘い香りに空間が包まれるような感じなので、疲れている方がその香りを感じると癒やされるだろうなと」
コロナ禍の今だからこそ、和の癒やしを求めてみてはいかがでしょうか。