原発事故で群馬に避難 国の責任認めず
福島第一原発の事故によって群馬県内に避難した人が損害賠償を求めていた裁判で、東京高裁は国の責任を認めない判決を言い渡しました。
この裁判は、福島第一原発の事故によって、群馬県に避難してきたおよそ90人が、国と東京電力を相手取り、損害賠償を求めていたものです。
一審の前橋地裁は国と東京電力の責任を集団訴訟では初めて認め、「国は東電に津波対策をとるよう命じるべきだった」と指摘していました。
21日の判決で東京高裁は「津波の発生を予想できたとは言えない」「対策を講じたとしても事故の発生を回避することはできなかった」として、国の責任を認めませんでした。
一方で、東京電力の責任を認め90人におよそ1億1900万円の損害賠償を命じました。