スパコン「富岳」運用開始時期を前倒しへ
理化学研究所が開発したスーパーコンピューター「富岳」について、文部科学省は、運用の開始を前倒しして、来月9日から本格稼働させることを発表しました。
最新のスーパーコンピューター「富岳」は、これまでに比べて計算処理能力が非常に早く、スーパーコンピューターの性能ランキングでも2020年の6月と11月の2期連続で世界1位を獲得しています。
「富岳」は当初、来年度中の運用開始を目指して整備が進められていました。
一方で、整備が完了する前の去年4月から、新型コロナウイルス対策の研究に利用され、飛沫換気のシミュレーションなどで活用されています。
この「富岳」の本格的な運用開始時期について、萩生田文部科学大臣は、9日の閣議後の会見で、先に成立した補正予算により「富岳」の整備を加速して完了させ、運用開始を前倒し、来月9日から本格稼働させることを発表しました。
萩生田大臣は、「ポストコロナの時代を切り開くため、フルスペックの富岳を国民共有の財産として、健康医療・防災減災・エネルギー・もの作りなど様々な分野で利用され、世界を先導する成果を創出できるように取り組みたい」と述べています。