河井克行被告“買収の意図”認める
元法務大臣・河井克行被告の公判が3月29日に行われ、弁護側による被告人質問が行われました。克行被告は、後援会関係者に渡した現金の趣旨について、「河井案里の様々な活動について応援をしていただきたいと思いました」と述べ、買収の意図があったことを認めました。
29日の被告人質問で、克行被告は、陣営スタッフと後援会関係者に渡した現金の趣旨について説明しました。
ほとんどの陣営スタッフに渡した現金について買収の意図を否定し、広島選出の国会議員だった亀井静香氏の元秘書に対しては、克行被告が自身の秘書になってほしいとかねてから誘っていたことから、支度金として現金300万円を渡したと説明。
高額だったことから、弁護側から案里元議員の当選に有利になるようお金をばらまいてほしいという気持ちがあったかと問われると、「夢にも、毛の先ほども考えたことは全くございませんでした」と強く否定しました。
さらに、陣営スタッフの1人が、克行被告から「このたびの参院選では案里がお世話になります」と言われて現金を渡されたと証言したことについては、「絶対ウソですね。日頃から発言については気をつけておりました。『選挙』は『戦い』、『投票』は『応援』『ご支援』という単語に置き換えておりました」と述べる場面もありました。
その後、克行被告は自身の後援会関係者に渡した現金については、買収の意図があったことを認めました。後援会への現金の趣旨については、内部の結束強化や活動費用の補てんに加え、「大変近しい関係の方々から河井案里の様々な活動について応援をしていただきたいと思いました」と述べました。
その上で、自身の後援会であることから、「配偶者である案里については私以上にまず間違いなく力強く応援していただけると確信をしておりました」「お金を差し上げることによってめちゃくちゃに票が増えるとかそういったことは考えておりませんでした」と述べ、買収の意図が強かったわけではないことをにじませました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件 克行被告公判(3月29日)