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桜に似たこの花も早咲き!収穫はどうなる?

2021年4月9日 21:06
桜に似たこの花も早咲き!収穫はどうなる?

記録的な早さで桜前線が北上していますが、早く咲いたのは桜だけではありません。桜と同じバラ科の植物である「梨の花」も、今年は異例の早さで開花したようです。

東京都と神奈川県を流れる多摩川の河川敷は、水はけがよく、同時に水持ちが良い土壌のため、昔から梨の栽培が盛んに行われており、神奈川県川崎市や東京都稲城市など、この地域で栽培される梨は「多摩川梨」として親しまれてきました。

写真の白い花は、桜によく似ていますが、実は「梨の花」。旬の時期になるとスーパーなどでよく見かける梨ですが、梨の花は栽培している農園などに行かなければ見られない、あまりなじみのない花です。

この梨の花も、桜と同じように、今年は異例の早さで開花したようで、川崎市農業技術支援センターの梨畑では3月20日頃と、例年と比べ1、2週間ほど早く開花したそうです。

■開花が早かった要因は?
川崎市農業技術支援センターによると、この冬の前半は厳しい寒さとなり、その後3月にかけて記録的な暖かさとなったことから、休眠打破が順調に行われ、開花・満開が早くなったのではということです(休眠打破とは:前年の夏に形成され秋から冬に休眠に入った花芽が、一定期間の低温にさらされ目覚めること)。ただ、開花が早くても、収穫時期は今後の天候にも左右されるため、早まるかどうかの予想は難しいようです。

実りの早い梨は7月上旬から収穫が始まり、10月いっぱいまで続くということですので、この美しい花が無事に大きな実になる季節まで、楽しみに待ちたいですね。

※梨の花の写真:川崎市農業技術支援センター提供