新築の一軒家が取り壊しに…“道路陥没”で
幸せな空間になるはずだった新築の一軒家。引っ越したばかりでしたが、調布市で発生した道路の陥没で、取り壊されることになりました。
先週、私たちが取材したのは佐藤さん(仮名)さんのお宅。
記者「マスク越しでもわかりますね。新築の木の香りがします」
3月下旬、妻と小学生の子供2人の4人家族で引っ越してきました。
調布市に住む佐藤さん(仮名)「嫁は嫁で(キッチンに)こだわりがあったと思いますね。(子供は)前は狭かったので、広くなって走り回れるのが良いみたいですね。」
幸せな空間になるはずだった新築の一軒家でしたが、引っ越しの直前、1本の電話が…
佐藤さん(仮名)「『直さないといけない範囲に入っています』と」
電話の相手はNEXCO東日本。佐藤さんの家の下の地盤を直すというのです。
半年前、調布市で発生した道路の陥没。原因はNEXCO東日本が行った外環道のトンネル工事でした。陥没は佐藤さんの自宅からおよそ40メートルの距離で起きていました。
まだ、家は建築中でしたが…
佐藤さん(仮名)「そんなに影響があるとあまり思っていなくて」
3月、NEXCO東日本の有識者委員会は、地盤が特殊で、工事に使った薬剤によってゆるんだことが陥没の原因だとする報告書をまとめました。
4月2日、NEXCO東日本は説明会を開催。地盤を直すために住民らに家屋の一時立ち退きを求めたのです。
住民「いきなり、一時仮移転という話が出て、大変驚いております」
佐藤さんも説明会に出席。
佐藤さん(仮名)「先週、越してきたばかりで、今ある家を壊して更地にして、それから地盤の補修をして、また直った後に新しい家を建てて、そこに住むということになるんでしょうか」
NEXCO東日本 担当者「一度、取り壊しをさせていただいて」
新築の佐藤さんの家が取り壊されるというのです。
陥没発生からおよそ半年。
佐藤さん(仮名)「いろんな事情の方がいらっしゃいますので、(補修が終わってこの場所に戻るまでに)どのくらいの時間がかかるのかなというのが、心配はありますね」
まだ、地盤の補修方法も決まっておらず、安心した生活が戻ってくるのはいつになるのか。住民らはNEXCO東日本に丁寧な説明を求めています。