握る・開く…“少女の夢”かなえる義手
小学5年の久保田小雪ちゃんは生まれつき右手の肘から先がない。両手の長さが違うためハイハイが上手にできなかったため、両親は生後半年のころから一般的な義手をつけさせた。
何にでも挑戦する活発で明るい子に成長した小雪ちゃん。そんな小雪ちゃんが今使っているのが「筋電義手」だ。筋肉が動く際に発生する微弱な電気をセンサーが感知し、握ったり開いたり、思った通りに義手を動かすことができる。
母、優子さんが自ら専門家を探し出し、当時はなかった子供用の義手の開発に協力することになったのだ。「障害を理由に何かを諦めてほしくない」そんな思いからだった。
そして今年3月。4代目となる最新型の筋電義手が出来上がった。握る・開くの動きだけではなく、手首を回すことも可能に。しかし、最初は上手に使いこなせない小雪ちゃん。そこで母親の優子さんは、ある作戦を思いつく―少しでも早く慣れるには、筋電義手を付けたまま日常生活を送るのがいい。
そこで、小雪ちゃんに1人で買い物に行ってもらおうというのだ。買い物メモを持ち、スーパーを訪れた小雪ちゃん。欲しいものをカゴに入れ、レジでお金を支払い、袋に詰める…果たして上手にできたのか…。