救急往診の医師、大阪病床「極めてひっ迫」
夜間や休日に患者の自宅で救急往診を行う「ファストドクター」。今、往診の依頼が増えているといいます。大阪では、入院させたくてもできない事例が─。
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夜10時半すぎ、玄関前で防護服に着替えるのは、夜間や休日に患者の自宅で救急往診を行う「ファストドクター」の菊池亮代表医師。前日から39度台の発熱が続いているという男性を訪ねると。
ファストドクターを呼んだ男性(40代)「せきも結構出てて頭痛とか結構ひどくて、コロナも心配になって」
検査の結果は『陰性』でした。
別の日、菊池医師の姿は“大阪”に。
コールセンター「36歳の男性となりまして、検温では40度まであがっているということです」
せきがひどく家を出ることができなかったという男性。
菊池医師「血中の酸素飽和度は問題なさそうですね(検査結果は陰性)」
3月以降、大阪の患者からの依頼が多くなっているといいますが。
菊池医師「患者さんが入院が必要だと我々が判断した状況で、入院の依頼をした場合、なかなか入院先が決まらないような状況」
先月1日時点で63人だった大阪の入院・療養等調整中の人は26日、2800人までにのぼっています。
菊池医師「極めて(大阪の)病床がひっ迫していると現場レベルで認識することはあります」
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さらに、もうひとつ懸念しているのが、“変異ウイルスの広がり”です。東京の患者の検体およそ500件をPCR検査したところ。
菊池医師「(約500件のうち)約130件が陽性と判明、そのうち変異株(N501Y)の割合は70パーセント程度」
なかには、陽性となったすべての検体から「N501Y」が検出されたという日も。
菊池医師「(東京で)だんだんと変異株に置き換わってきている実感を受けている」
広がりをみせる変異ウイルス。東京都は26日、174人の変異ウイルス感染者を確認。神奈川県では、一日としては過去最多の87人の感染が発表されたといいます。