“宣言”で飲食店が休業 余った食材は?
ゴールデンウイークにかけて、多くの飲食店が休業という選択をしています。これは3度目の緊急事態宣言の影響などを受けたもので、料理として提供されるはずだった食材、どうなるのでしょうか?
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エビやブロッコリーが入ったアヒージョに、キノコやベーコンをたっぷりのせたピザ。千葉県柏市にあるイタリアン居酒屋です。
まん延防止等重点措置の対象地域にあり、28日からお酒の提供自粛が要請されます。
いたりあん酒場・わワ和 大和光店長
「居酒屋という形でやっているのに、さすがに料理だけだと、ということなので休業しようと」
期間は“まん延防止”措置が続く来月11日まで。食材を使い切るため、工夫したといいますが…
いたりあん酒場・わワ和 大和光店長
「余るものはどうしても余ってしまうので」
本来、料理として提供できたはずの食材が余ってしまったといいます。それでも…
いたりあん酒場・わワ和 大和光店長
「このまま残しておくことはできないので、持ち帰ったりしています」
措置が延長された場合は休業を続けるため、廃棄せざるを得ない食品がでる可能性があるということです。
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のしかかる飲食店への負担。それは都内の食肉卸業者でも…
Q.お肉がたくさん並んでいますね。どれくらいあるんですか?
いせや総本店・総合食肉卸販売部 渡辺啓主任
「今だと3トンくらいですかね」
冷蔵庫に眠っていたのは牛肉や豚肉などの大きなブロック。
いせや総本店・総合食肉卸販売部 渡辺啓主任
「通常なら、ここに置ききれないくらい(肉がある)。連休前ですし」
3度目の緊急事態宣言で、現在、肉を卸しているお店のおよそ3分の1が休業。毎日、数件ずつ休業の連絡が入るといいます。さらに…
いせや総本店・総合食肉卸販売部 渡辺啓主任
「まさに5月5日で、販売はすることができないので、それこそ廃棄せざるを得ないというか」
宣言の期間中に賞味期限を迎える肉もあります。コロナ禍のため、仕入れる量を4割程まで抑えていたといいますが、対応しきれなかったといいます。
そこで月に一度、地元の人向けに余った肉を加工し、安く販売することで、廃棄をできるだけ少なくしているということです。
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それでも余ってしまう食材を救うサービスが今月からスタート。その名も「ロスオフ」。
「ロスオフ」を運営・バトラ 乃万隼地CEO
「行き場をなくした在庫に販売網を提供すること」
出品者がすぐ出品して販売開始できる仕組みだといいます。今回の宣言後には出品数が倍増。
「ロスオフ」を運営・バトラ 乃万隼地CEO
「百貨店等が使えなくなっているので、出品する場所に困っている方も多く増えているかなと」
出品者からも…
出品者
「(GW向けの)天然本マグロの販売先の見通しが立たなくなり」
出品者
「倉庫に100トン程に膨れあがった在庫が」
商品は大半が賞味期限間近なものなどで、値引きされるものが多いといいます。
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全国で余ってしまったこだわり食品。お得におうちで楽しむことで飲食店などへの応援の気持ちをお返しできそうです。