増加…子供から“家庭内感染”で親が重症化
若者の感染者数が増加する中、子ども世代からの“家庭内感染”で親世代が重症化するケースが相次いでいます。
5日、神奈川県にある東海大学医学部付属病院。入院しているのは、人工呼吸器をつけた60代の女性。肺に酸素を取り込みやすくするため、看護師3人がかりで、体をうつぶせにしていました。
転院してきた当初は、医師と会話をすることができましたが、この1週間で、呼吸器の症状が悪化したのです。
別の病室には、人工肺(=ECMO)をつけた60代の男性。実はこの男性、人工呼吸器をつけていた女性の夫。夫婦ともに新型コロナに感染し、重症化したのです。
東海大学医学部付属病院 高度救命救急センター・守田誠司所長
「家庭内感染ですね。同居のご家族の方が感染をして」
まず、先月中旬に、この夫婦が同居する30代の子どもが感染。濃厚接触者として、この夫婦の検査をしたところ、夫婦ともに陽性が判明したといいます。夫婦は数日間、自宅療養をしていましたが、その間に症状が悪化したため、先月下旬から入院しているのです。
高度救命救急センター・守田所長
「(若い人が)ご家族に感染させてしまって、ご両親とか、おじいちゃん、おばあちゃんが重症化してしまうという例が、非常に増えているので」
さらに医師は、最近の入院患者にある傾向がみられるといいます。
高度救命救急センター・守田所長
「感染してから悪くなるまで、スピードがかなり速くなった感じもあります。変異株の可能性があると思っています」
東海大学医学部付属病院では、変異ウイルスの検査は行っていませんが、急増する変異ウイルスの患者に対応するため、来週にも検査を始めるといいます。
高度救命救急センター・守田所長
「第3波をこえるような波がくると、本当の意味での医療崩壊がおこってしまう可能性があるので、みんなで医療を守るという気持ちで行動していただきたいと思います」