尿検査でコロナ“重症化”予測 臨床開始へ
国立国際医療研究センターのグループが、近く、新型コロナウイルスが重症化するか尿検査で簡単に予測する臨床研究を、開始することが分かりました。
国立国際医療研究センターのグループが、これまでにセンター内の175人を対象に研究したところ、尿の中にある「L-FABP」というタンパク質が正常より多かった43人のうち16人が1週間後に症状が悪化。うち2人は人工呼吸器が必要なほど重症化したということです。
一方、「L-FABP」の量が正常だった132人については、6人が悪化したものの、重症化した人はいませんでした。
これを受け、グループは近く、療養施設などで療養中の発症から10日以内の新型コロナ患者500人を対象に、尿検査のキットを使って重症化するか判定する臨床研究を始めるということです。
研究を担当する片桐医師は、「尿検査は患者の負担が少ないため、重症化予測のツールとして、宿泊施設などで役立てていきたい」と話しています。