続くカラス不審死 体内から“殺虫剤”何が
10日朝、埼玉県の狭山市で13羽のカラスの死骸が見つかりました。これまでにも周辺では12羽の死骸が見つかっていて、体内からは殺虫剤に使われる薬剤が検出されました。埼玉県は見回りを強化しています。
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木々が生い茂る埼玉県狭山市の公園で今、不審な出来事が相次いでいます。落ちてきたカラスの死骸。10日朝の県や市のパトロールでは、この公園や周辺で、実に13羽もの死骸を発見。自然豊かな公園で起きた相次ぐカラスの不審死。何が起きているのでしょうか?
近隣住民「気持ち悪いですね」
近隣住民「(公園には)子供を連れてよく来るので怖い」
不審死は10日だけではありません。先月26日には同じ公園で4羽。その2日後にも周辺で2羽。7日には、別の公園も合わせて6羽の死骸が見つかっていたのです。この12羽についてはいずれも外傷がなく、鳥インフルエンザの検査も陰性でした。
しかし――。
埼玉県環境部みどり自然課・森田梢主査「シアノホスという有機リン系の殺虫剤が検出されています」
いずれも胃の内容物から「シアノホス」という薬品を検出。農薬を販売している店では、誰でも入手できるものだといいます。
埼玉県環境部みどり自然課・森田梢主査「何らかの形で口からシアノホスを摂取したとしかわかっていない。カラスの死骸が落ちていた周辺になにか不審物だとか落ちていたり、ばらまかれていたり置いてあったりというのは確認できていない」
不審なエサなどは見つかっていないということです。
周辺では、ことし1月にもカラスなど12羽の死骸が見つかり、うち7羽の検査をしたところ、いずれもシアノホスが検出されたということです。
県は周辺でのパトロールを強化し、もし死骸をみつけたときは触らずに、県や市に連絡してほしいということです。