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全国の公立校3割 浸水想定区域などに立地

2021年6月8日 10:42
全国の公立校3割 浸水想定区域などに立地

全国の公立学校のうち少なくともおよそ3割が、浸水想定区域や土砂災害警戒区域に立地していることが、文部科学省が初めて行った調査でわかりました。

近年、気候変動に伴い、水害や土砂災害が激甚化、頻発化し、学校で甚大な被害が発生しています。

これを受け文部科学省は、全国の公立の幼稚園、小・中・高校などを対象に、浸水想定区域や土砂災害警戒区域内に立地し、小学生や障害のある子など、災害時に1人で逃げるのが難しい「要配慮者利用施設」に位置づけられている学校の数や災害への対策状況について初めて調査しました。

その結果、浸水想定区域に立地している学校が、全学校数の20%にあたる7476校あり、そのうち想定される水の深さを考慮した浸水対策が実施されているのは、わずか14.7%、受変電設備の浸水対策を実施しているのも、15%にとどまることがわかりました。また、土砂災害警戒区域に立地している学校は、全学校数の11.2%にあたる4192校でした。

浸水想定区域と土砂災害警戒区域、どちらの区域にも指定されている学校は493校あり、いずれかの区域に立地している学校は、全体のおよそ3割となっています。

さらに、避難確保計画に基づく避難訓練を実施しているか調べたところ、想定浸水区域に立地する学校で、およそ72%、土砂災害警戒区域に立地する学校でおよそ68%と、いずれも7割程度となっています。

この結果を受け、文部科学省は、避難確保計画の作成や計画に基づく避難訓練を実施していない学校に、今年度中の実施を要請すると共に、学校施設改善交付金などにより、学校設置者の災害対策の取り組みを支援するということです。

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