ホルモン、イクラ…食品の「無人販売」続々
新型コロナウイルスの影響で苦境にある飲食店からニーズが高まっているのが、食品の無人販売です。ホルモンやイクラ、馬刺しといった多彩な自販機が、各地でお目見え。売り上げが「1日平均6万円」や「3週間で100万円」など、好調なケースもあります。
■売り上げ1日6万円…「未来ある」
東京・恵比寿に5月オープンした、黒毛和牛ホルモンの無人販売所を10日、訪ねました。スタイリッシュで可愛いらしい店構えで、誰もいないレジの奥にはピンク色で「naizoo(ナイゾー)」の文字が光っています。24時間営業で、大きな冷凍庫にはシマチョウ、マルチョウ、ハートなどが並んでいます
商品を選んだ後にタブレット端末の前へ進み、キャッシュレス決済で自分で会計します。
来店客は「アイスクリームか何か売ってるのかなって。コロナの時期だし、対面販売というのも気になるところなので、人がいないっていうのも1つメリットというか…」と話しました。
ホルモンを使ったハンバーグなどの料理も販売しています。販売会社は都内で7つの飲食店を経営していましたが、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少し、去年、すべて売却しました。
社長
「(1日の売り上げは)良い時で10万円ですね。平均すると6万円前後で推移しております。私1人で運営してそのぐらいの売り上げが取れているということは、なかなか未来があるんじゃないかなとは思います」
■イクラ自販機「売り上げの足しに」
東京・築地には、先週、設置されたばかりのイクラの自動販売機がありました。冷凍され、ぎっしり詰まった北海道産のイクラが出てきました。
設置した担当者
「夜間など24時間、好きな時に買える自販機で、少しでも売り上げの足しになればと(考えました)」
■苦境の飲食店から「ニーズ」
今各地で、馬刺しやステーキ、ラーメン、ケーキなど、食品の自動販売機が続々と登場しています。苦境が続く飲食店からニーズが高まっています。
焼き肉店の前にある自動販売機では、松阪牛を使ったコロッケやメンチカツを販売しています。設置から3週間で、売り上げは約100万円にのぼります。
ハンバーグを買った人は「コロナであんまり外食する機会がないので、このお肉を家で食べられるんだったら良いなと」と話しました。
コロッケなどを購入した人は、ずっと存在が気になっていたと言います。「これ(自動販売機)ができた時から知っていて。ないでしょ、こういうの」。さっそく夕食でコロッケを出し、息子は「おいしいな~」と笑顔で頬張りました。
(6月10日『news zero』より)