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東京五輪開会式まで29日…飲食店の葛藤は

2021年6月24日 21:02
東京五輪開会式まで29日…飲食店の葛藤は

24日、東京都内で、新たに570人の感染が確認されました。5日連続で、前の週の同じ曜日の人数を上回り、リバウンドの兆候が出ています。ワクチンをめぐっては、職域接種の新規の受け付けが、25日から一時的に停止となる一方、ワクチン3000回分を廃棄することになった自治体もでてきています。

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オリンピックの開会式まで、あと29日と迫った東京─。

20代女性
「店で飲めるようになったから、やっぱりまた人の外出が増えていて、オリンピックまでも(感染者が)増えていくんじゃないのかな」

50代男性
「本当にビックリしました。明らかにリバウンドだと思うので」

24日、新たに570人の感染が確認されました。23日の619人からは減ったものの、17日と比べて118人増えていて、リバウンドが危惧されています。

こうした中、24日、入院した小池知事不在の中、行われた都のモニタリング会議で、専門家は、インドで確認された感染力の強いデルタ株の広がりなどによる再拡大に警戒感を示しました。

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一方、接種が進むワクチンをめぐっては、職域接種の新規受け付けが25日から一時停止になりました。

経済同友会常務理事・岡野貞彦さん
「ちょっと心配は心配ですね」

中小企業などを対象とした接種会場では─。

接種した人
「大企業だけじゃなくて中小(企業)にもこういう機会をいただけてすごくラッキーだったなと」

職域接種の条件として、1000人未満の会社は対象とされていませんが─。

経済同友会常務理事・岡野貞彦さん
「会員に声をかけて、1000人未満の会社に職域接種に参加する所があるか聞いて始めた」

経営者達による団体の経済同友会が、159社、およそ5万7000人の接種希望者を募り、条件をクリアしました。貸し会議室を展開する会社と連携し、会場や医療従事者などを確保したということです。

一方で、職域接種の新規の受け付けが、25日から一時的に停止することについての影響は─。

経済同友会常務理事・岡野貞彦さん
「(全国)各地の事情で展開できれば、広がりがでるかなと思っていたが、このワクチンの問題がもしかしたら、ひっかかるかもなと思い心配は心配」

ワクチンをめぐっては─。

新潟市の会見
「貴重なワクチンを無駄にし、皆さまにご迷惑をおかけしたことを 深くおわび申し上げます。申し訳ありませんでした」

新潟市が、ワクチンおよそ3000回分を廃棄することになったと発表しました。市が委託した事業者が、接種会場ではない別の施設に誤って配送したことが原因だということです

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オリンピック開会式まで1か月をきりました。こうした中、24日、モニュメントの前には記念撮影をする人の姿も見られました。

記念撮影していた人
「やっぱりこれを見るとやっぱちょっと感動というか、ウキウキするというか、楽しみな気持ちが増しましたね」

開催を心待ちにする人がいる一方で、会場からすぐ近くの飲食店は複雑な思いでいました。

オーチョタケリアメキシカン・井上誠さん
「最初は、店内に客に来てもらうのは、リスクがあることだと思ってたので…」

先月末まで休業し、今月からランチのみで営業を再開したメキシコ料理店は、店内が混雑することを想定して、テイクアウトを考えていましたが─。

オーチョタケリアメキシカン・井上誠さん
「路上飲食が禁止といったところで…日々考えが変わっていってるのが正直なところ」

観客の行動ルールに反してしまうのではないかと、葛藤しているということです。