海水浴や祭り 夏の風物詩めぐり対応割れる
海水浴場の開設や七夕祭りなど、東京都や神奈川県では夏の風物詩をめぐり判断が分かれています。
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東京オリンピックの聖火リレーは28日から神奈川県へ。感染状況を踏まえ、公道での聖火リレーは行わず、トーチキスのみの実施に。
ただ、神奈川県では夏の風物詩をめぐり、ある判断が分かれています。
鎌倉市観光課・鷲尾礼弁課長「普段であれば海水浴場を開設して、この辺とかに海の家が立ち並んでいるような状況になりますけど、今年は開設していないのでこういうふうなかたちで」
多い年には夏だけで100万人もの海水浴客が訪れるという鎌倉市の由比ガ浜。例年、7月1日に海開きをしますが、周辺住民の不安の声などを受け、去年に引き続き、今年も海水浴場の開設を断念しました。
地元住民「やらない方が正解なのかな」
理解を示す意見もある一方。
地元住民「全くないっていうのはさみしいかなとは個人的には思っています」
人が集まるのを避けようと、海水浴場開設を中止した鎌倉市。一方、すぐ隣の藤沢市では来月から開設。同じく茅ヶ崎市も開設する判断をしました。
その茅ヶ崎のビーチでは来月17日の海開きに向けて急ピッチで進む準備。海の家は2年ぶりの営業となりますが複雑な思いも。
海の家店主・五十嵐昌輝さん「多く来られても密になってしまうだろうし、かといって少なすぎても夏の風物詩としてやっていけないですからね」
座席数を減らすなど感染対策の準備も進めています。さらに市でも。
茅ヶ崎市産業振興課観光担当・進藤倫史さん「海水浴場の入り口をできれば1か所なりに絞ったなかで、しっかりと周知していくという体制がとれないか検討しています」
ビラなどを用意して砂浜での飲酒禁止などを呼びかけていくといいます。
開催の判断に悩んだ夏のイベントは他にも。
「コロナの終息とマスクが1日でも早く外せるようにということを書きました」
来週7月7日は短冊に願いを込めて飾る七夕。都内にあるお寺では、去年も屋外で開催していた短冊を飾るイベントに加え、キャンドルを天の川のように地上に並べるイベントの開催を決めました。
去年は中止したものの、緊急事態宣言が解除されたことなどから協議を重ねた上で判断。制限が多い生活の中で温かいキャンドルの光を楽しんでほしいという思いもあるといいます。
こうした中、毎年7月に日本有数の七夕祭りが開催される神奈川県平塚市では。
平塚商工会議所会頭・常盤卓嗣さん「伝統ある平塚の七夕祭りなので、中止って結論出すのは非常に重たかったですね」
去年と同じく祭りは中止に。豪華絢爛な飾りが道いっぱいに広がる七夕祭り。その道を埋め尽くすほどの人出が予想されることから、安全な開催は難しいと判断したといいます。
常盤卓嗣さん「上にはあんどんの飾りがあって、こういう飾りを商店街の中で作って七夕の雰囲気をずっと出していく」
それでも、2年連続の中止でお祭りを忘れないでほしいと、商店街のアーケードに吹き流しなどを設置。来年の開催に向けて盛り上げていきたいといいます。
感染の再拡大が懸念される中、去年とはまた違うコロナ禍の夏がはじまります。