福島第一原発“ガレキ”保管方法の再検討を~規制委・更田委員長
原子力規制委員会の更田豊志委員長は、福島第一原発から出るごく微量の放射性物質が付着したコンクリートのガレキについて、東京電力に対して、一時的に地中に埋める方法も視野に保管方法の再検討を求める考えを示しました。
2011年3月に発生した福島第一原発事故から間もなく11年。廃炉作業では、メルトダウンし溶け落ちた後、冷え固まった核燃料。燃料デブリの取り出しが最大の課題です。一方、廃炉現場では、日々大量に発生する低レベルの放射性廃棄物の処分方法も大きな課題となっています。
3つの原子炉建屋が水素爆発したためコンクリート片などが飛散していますが、これらのごく微量の放射性物質が付着した大量のコンクリート片についても、その量が多いだけに、処理・保管方法が課題になっていて、現在は、福島第一原発の敷地内において、スチール製のコンテナに入れて保管しています。
これについて、2日開かれた原子力規制委員会の会合で、更田委員長は「将来の移送を前提としても、いったん埋設して保管したほうが、はるかに有利だと思われるところがある」と話し、東京電力に対し、一時的に地中に埋めることも視野に保管方法をあらためて検討するよう求める考えを示しました。
廃炉に伴う廃棄物は増え続けていますが、現場の管理が追いついていないため、今後を見据えた現実的な保管方法を考えなければいけないとしています。